逃亡先で無罪主張=レバノン出国のゴーン被告

逃亡先で無罪主張=レバノン出国のゴーン被告

カルロス・ゴーン被告(AFP時事)

 「日本では公正な裁きを受ける望みがなかった」。日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告(66)は、逃亡先のレバノンで無罪主張を繰り返している。ただ、逃亡の手法については今も口を閉ざす。

 ゴーン被告は昨年12月29日、海外渡航を禁じた保釈条件を破り、レバノンへ不正出国。逃亡後は、日本の司法制度をたびたび批判した。日本では面会禁止だった妻キャロル・ナハス容疑者(53)=偽証容疑で国際手配=と過ごす日々への感謝も口にし、逃亡の正当性をアピール。海外メディアの取材には「逃亡は日本の休暇時期を狙った」と自賛することもあった。

 同被告の自宅がある首都ベイルートでは今年8月4日、大規模な爆発が発生。海外メディアによると、ゴーン被告は爆発時外出していたとみられ無事だった。自宅も大きな被害は受けなかったという。

 ただ、爆発をきっかけにした反政府デモで内閣は総辞職。同国はデフォルト(債務不履行)宣言にも追い込まれており、国内情勢は不安定な状態が続く。

 逃亡に協力したとして国際手配された元米陸軍特殊部隊員とその息子に対しては、米裁判所が今月4日、日本への身柄引き渡しを認めた。審理の過程では、ゴーン被告側が暗号資産(仮想通貨)を含めると130万ドル(約1億3800万円)以上を2人が関係する会社などに送金していたことも判明した。

 具体的な逃亡方法について、ゴーン被告は今も明らかにしていない。日本政府は身柄引き渡しに向けた調整を進めているが、同被告が日本の法廷に立つ日は、見通せないままだ。 【時事通信社】