「日本の選択、対応可能」=陸上イージス代替案で―米ロッキード社幹部

「日本の選択、対応可能」=陸上イージス代替案で―米ロッキード社幹部

海上自衛隊の護衛艦「まや」。米ロッキード・マーティン社製の弾道ミサイル探知・追尾レーダーと、迎撃ミサイルの射撃を管制するイージス・システムが搭載されている=3月、神奈川県沖

 防衛省が秋田県と山口県への配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」をめぐり、主要装備を契約する米ロッキード・マーティン社の幹部が15日までに、オンラインによる取材に応じた。同省がロッキード社製の地上配備型「SPY7」レーダーなどを洋上型に転用する代替案を検討していることについて、「日本政府の選択に、完全に対応できる準備を整え、サポートする」と強調した。

 取材に応じたのは、ロッキード社でレーダーなどを扱う事業部門「ロータリー アンド ミッションシステムズ」のトーマス・ローデン担当副社長(国際戦略・事業開発)。

 防衛省はアショアの構成品を洋上に配備した場合、波による揺れや塩害、電力システム確保など技術的課題を踏まえ実現可能か三菱重工業などに調査を委託している。ローデン氏は「SPY7は海上用にも適しており、スペインとカナダにも艦船用として配備が決まっている。解決できない課題はないと考える」と話した。スペインへの配備は2026年に予定され、カナダについては時期は未定とした。

 地上配備と異なり、洋上では限られたスペースにレーダーを配置することになるが、「日本が運用上、どのような形でSPY7を設置したいかニーズに合わせる。代替案に応じて、SPY7の規模を拡大したり、小さくしたりすることは可能」とも語った。具体的なコストや期間に関しては言及を避けた。

 レーダーをめぐっては、米海軍がロッキード社のライバル企業の米レイセオン社製のレーダー「SPY6」を複数の新型イージス艦用に契約した。24年以降に配備されるが、ローデン氏はSPY7の方が探知・追尾能力を含め性能は上回っていると主張した。

 SPY7の技術的信頼性の根拠として、米本土防衛用に開発されたロッキード社の長距離弾道ミサイル警戒レーダーの技術が使われることや、稼働中でもメンテナンスできることなどを挙げた。長距離レーダーは当初、20年に米アラスカ州に配備予定だったが、新型コロナウイルスの影響で建設が遅れ、21年になるという。 【時事通信社】