「まるでもぐらたたき」=警戒引き上げ、広がる不安―東京

「まるでもぐらたたき」=警戒引き上げ、広がる不安―東京

新型コロナウイルスの感染警戒が最高レベルに引き上げられた東京都で新宿の歌舞伎町を歩く人たち=19日夜、東京都新宿区

 東京都が19日、2カ月ぶりに新型コロナウイルスの感染警戒を最高レベルに引き上げた。1日当たりの感染者は初めて500人を超え、急速な感染拡大に歯止めがかからない。「まるでもぐらたたきだ」「雇用が心配」。都内では飲食店主らから不安の声が聞こえた。

 都内最大の歓楽街を抱える新宿区。JR新宿駅近くの居酒屋の女性店主(60)によると、警戒レベル引き上げが報じられると、4件あった忘年会の予約のうち3件がキャンセルされたという。店主は「どうしようもない」と肩を落とした。

 焼き鳥店主の長川政治さん(65)は「やっと客足が戻ってきたのに」とぼうぜんとした様子。歩く人の減った通りを見詰め、「もう自粛できる店はないだろう。従業員の雇用が心配だ」と話した。

 千代田区のJR東京駅前で客待ちをしていたタクシー運転手の小倉弘幸さん(40)は「緊急事態宣言が発令された4月ごろに戻るのでは」と不安を隠さない。

 高速バスを待っていた福島県南相馬市の無職男性(65)は「まるでもぐらたたき状態。濃厚接触者でなくともPCR検査を気軽に受けられるようにしなければ、経済悪化や帰省控えは避けられない」と危惧。一方、ひ孫に会いに来た水戸市の坂場久美子さん(82)は「騒ぎすぎだと思う。予防策は取っているし、東京へ来ることに抵抗はない」と落ち着いた口調で話した。 【時事通信社】