鳴り響いた未明の緊急地震速報は限界に達している関東への警鐘か

10月5日朝、北海道厚真町、むかわ町、平取町でまたも震度5弱の揺れを観測した。武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏が言う。

 「北海道胆振地方の強い地震といい、インドネシア・スラウェシ島のM7.5の巨大地震や火山の噴火といい、“環太平洋造山帯の活性化”が疑われる。日本に限ると、もうどこで大地震があっても不思議ではない。地震の活動期に入ったかどうかは、統計学の問題もあるので30年から40年先に判断を任せなければならないが、明らかに地震の少なかった高度経済成長期とは異なりますね」

 インドネシア・スラウェシ島の地震では、内陸の活断層が震源であるにもかかわらず、津波が発生した。
「スラウェシ島の地震は、震源の活断層の一部が海に出ているので、津波が発生しました。不思議なのは、これまで水平運動が顕著な横ズレ断層では、大きな津波は起こらないと考えられていたのに、あそこでは発生したことです」(島村氏)

 北海道の地震は、石狩低地東縁断層帯に近い「未知の断層」で起こったものだった。これが、断層の一部が海に出ている石狩低地東縁断層帯そのもので起こっていたら、津波が発生していたかもしれないのだ。

 関東でも、4日未明に携帯電話の緊急地震速報が鳴り、千葉県銚子市で震度4の地震があった。震源地は千葉県東方沖で震源の深さは約30キロ、地震の規模はM4.6と推定される。サイエンスライターの解説。
「中央構造線が抜けているとされる千葉県東方沖だから不気味なのです。もし、震源の深さが10キロなんて浅い場所だったら、震度5とか6になっていても不思議ではなかった。発生時刻も、深夜ではなく、通勤ラッシュの朝や夕方だったら都心は大混乱でした」

 また、関東大震災など、関東で起こる巨大地震の前には、まず直下型の地震があることが歴史的に分かっている。江戸末期(1855年)の安政江戸地震や、東京湾北部を震源とする1894年の明治東京地震などで、前者は墨田区が、後者は京橋や築地地区が壊滅的な被害を被った。

 さらに南海トラフ地震と東海・東南海の連動巨大地震の危険性も指摘される中、東京は五輪開催が迫っているのだ。
「巨大地震は3・11の東日本大震災で終わったわけではない。むしろ、それを契機に増えてくることを忘れてはなりません」(島村氏)

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