緊迫の朝鮮半島 金正恩「暗殺」か先か「核ミサイル発射」が先か

 韓国の朴槿恵大統領は本気だ! 「韓国は2年もあれば核兵器を開発できる」というのが日米専門家の常識。すでに、韓国はSLBM(潜水艦発射弾道弾)搭載型の3000トン級通常動力型潜水艦を保有し「核武装宣言」をスタンバイさせている。朴大統領は金正恩朝鮮労働党委員長の“斬首作戦”にもGOサインを出した。朝鮮半島緊迫の度合いは頂点に達している。

 北朝鮮は8月24日、新甫級潜水艦(2000トン級:垂直発射管1門搭載)からSLBMを発射した。韓国は北が同級艦を1隻しか保有していないとみている。その韓国は今年5月、SLBM搭載型次世代潜水艦『張保皐III』(3000トン級:垂直発射管6門搭載)の起工式を行っている。
 「韓国海軍は209級(排水量1200トン)と214級(同1800トン)潜水艦を運用しています。いずれもドイツ製ですが、『張保皐』は初の国産で9隻体制を目指し、1〜3番艦には射程500キロメートル以上の弾道弾を搭載する予定です。原潜を造る技術力と予算、時間的な余裕がないので、とりあえず通常型の保有に動いたのでしょう」(軍事ジャーナリスト)

 北の新甫級は潜航中の潜水艦からミサイルを発射する。浮上してミサイルを撃つと敵に発見されやすいので、この技術はSLBMには絶対欠かせない。
 「核搭載ICBM(大陸間弾道弾)の開発に成功したところで、敵の先制攻撃で破壊されたら万事休す。真の抑止力を持つには、米韓の攻撃を受けた後でも核で反撃できる能力がなければなりません。これが『第2撃能力』です。陸上のミサイル基地と比べ、海中に潜む潜水艦なら索敵を受けにくい。南北が互いにSLBM発射能力を持つ潜水艦を造るのは、同じ狙いからなのです」(軍事アナリスト)

 通常SLBMは核弾頭を積むために保有する。すでに韓国海軍は潜水艦の魚雷発射管から発射する地上攻撃用の巡航ミサイルを保有している。SLBMは巡航ミサイルと比べ命中精度が低く、もし核武装するつもりがないのなら、わざわざ命中精度の低い弾道弾を撃つための垂直発射管を備えた潜水艦を造る必要はない。
 「韓国海軍は、SLBMも、それを搭載する3000トン級潜水艦も、2020年の実戦配備を目指すと公言しています」(前出・ジャーナリスト)

 北朝鮮が5回目の核実験を行った9月9日の翌日、ロンドンに本部を置く国際脱北者連帯(人権と民主主義のための国際北朝鮮協会)は宣言文を読み上げ《朝鮮半島の非核化と平和と人権の改善は、金正恩とその政権を排除しなければ実現できない》と国連軍の派遣による“斬首作戦”の決行を要望した。これに先立つこと半年、朴大統領は今年2月、歴代政権下でタブー視されていた北朝鮮の「体制崩壊」を初めて公にしている。最近は「正恩」と呼び捨てにし「精神状態は制御不能」と、ついに狂人扱いするまでになった。
 これらは北の核開発をストップできない国際社会の無策、無能を間接的に認めた発言と取るべきで、核戦争を回避する“ラストチャンス”が迫っているとみるのが妥当だろう。
 「今年の米韓合同軍事演習は北朝鮮を先制攻撃し、平壌を制圧する『5015作戦』に基づいて実施されましたが、この作戦の核心は命令権を持つ正恩委員長ら最高指導部を暗殺する“斬首作戦”です。米軍特殊部隊と共にこの作戦を遂行する韓国陸軍特殊戦司令部(特戦司)に対して韓国政府は、火力の補強などを含む300億ウォン(約27億5000万円)の予算を組み、特戦司配下の一部を一個旅団規模に再編成、有事の際に『敵の核心標的』を打撃する独立作戦を遂行する準備をすでに終えています」(前出・アナリスト)

 CIAと米国防省をクライアントに持つ米シンクタンクの『ストラトフォー』も、北朝鮮への軍事的な攻撃を検討する5回シリーズの長文記事を発表している。
 「多数のB-2ステルス爆撃機とF-22戦闘機を使って、北の核関連施設とミサイル発射施設をすべてたたくとしていますが、9月13日、米空軍はグアムに駐留するB-1B(核兵器搭載不能)を日本および韓国へ派遣し、日米韓3カ国による共同訓練を行いました。核兵器不搭載機にしたのは、米ロ間の『新戦略兵器削減条約』に基づくものですが、同機は誘導爆弾を多数搭載できますから『バンカーバスター』(地中貫通爆弾)で、地下に潜伏する金ファミリーへのピンポイント攻撃も可能なのです」(同)

 問題は、北の核実験に対する怒りがわざとらしく見える中国だ。
 「習近平国家主席は、朴大統領との初会談で『朝鮮半島の非核化』を約束させている。韓国も中国におもねったのは、北を中国に“羽交い締め”にしてもらおうとの期待からでしたが、これが完全に崩れた今、中国の米韓同盟を破棄させようというもくろみは完全に崩壊しました。そればかりか、韓国は『THAAD』(高高度防衛ミサイル)の配備まで決め、北のおかげで分断どころか逆に日米韓の連携まで深めてしまった。韓国が核武装すれば、東アジアに核ドミノ(日本および台湾の核武装)が起きかねませんから、中国としては韓国に強い制裁をかけざるを得ない。そうなれば貿易も通貨スワップも今や完全に中国頼みで、対中依存度が極めて高い韓国経済は直ちに破綻するでしょう」(経済アナリスト)

 経済的余裕がなくなった朴大統領が取り得る最上の手段は「正恩のお命頂戴します」ということだ。

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