日本在住ベトナム人が歓喜する「エースコック即席めん」の逆輸入

日本には26万2405人のベトナム人が合法滞在(2017年の統計)しており、毎年増加中で、インドシナ難民2世や日本国籍取得者を含めると、さらに多くが居住している。

 在日ベトナム人には技能実習生や留学生も多く、高等教育機関への留学生数は、15年時点で中国(10万8331人)に次いで多い4万9809人もおり、韓国を抜いて第2位となっている。

 ベトナムで圧倒的な人気を誇るエースコック(本社・大阪)の『ハオハオ』という袋入り即席めんがある。この『ハオハオ』が11月からベトナム食材を扱う関東の小売店を中心に販売されることになった。ベトナム出身の在留者が急増する中、“故郷の味”を求める声に応じるためだ。

 「現地法人エースコックベトナムは、ベトナム政府の要望から1993年に設立されています。即席めんは、当時ベトナム国営企業での生産では品質が悪く、即席めんの品質向上が目的でした。日本から最新設備は持ってきたものの原材料が調達できず、ほとんどを輸入に頼っていましたから、高品質でおいしいけれど、値段は高めの設定で、『高級ブランド』として知られ、贈答品などとして利用されていたそうです。ベトナムでは1袋3500ドン(約17円)で売られていますが、これまで日本ではエースコック以外の業者を通じ、インターネット上で1箱30袋入りが3000円程度で売買されています。ベトナム関連の催しで特別販売されると、ベトナム人が箱買いしていくという人気ぶりです」(B級グルメライター)

 こうした現地向け商品が「逆輸入」されることは異例で、日本国内では1袋98円前後の価格となる予定だ。
「ベトナムでは即席めんを朝に食べる習慣があり、消費量は中国、インドネシア、日本に次ぐ世界4位です。消費拡大のきっかけになったのが、2000年発売の『ハオハオ』でした。ほぐれやすいめんに加え、酸っぱさと辛さのあるエビスープが支持されたようで、今や年間14億袋を売り、ベトナム市場で3割のシェアを持つ『国民的即席めん』にまで上り詰めています」(ベトナム在会社員)

 販売に踏み切ったエースコックベトナムの梶原潤一社長は「日本で頑張っているベトナムの人たちを応援したい」と話す。日本在住ベトナム人の需要をほったらかしにしておくのは、確かにもったいない話だ。

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