トヨタが米テスラ社と「提携解消」で始まる電気自動車分野の混沌

 トヨタ自動車が、米国の電気自動車メーカーであるテスラモーターズとの提携を解消していたことが明らかになった。
 2010年5月、トヨタは当時ベンチャー企業であったテスラと包括提携。しかし、'14年にはトヨタが保有するテスラ株の一部を売却するなど次第に両者の距離は広がり始め、このたびついに提携解消となった。そこに至るには、大躍進によるテスラ自身の方針変更、また、トヨタも電気自動車を自ら開発することで、利益効率のいいビジネスモデル構築を目指すとされている。
 「今年に入り、自動車メーカー各社が電気自動車の普及に向けたメッセージを発し始めています。独ダイムラーもメルセデス・ベンツの電気自動車ブランド『EQ』を発表するなど、本腰を入れ始めました。つい数年前までハイブリッドが主流だったものが、今や電気自動車開発の進捗が今後のメーカーの雌雄を決することになってきたのです」(モータージャーナリスト)

 その背景にあるのが、先に述べたテスラの大躍進だ。
 「テスラは電気自動車を高級車にも劣らない乗り心地、楽しさを持つ車に仕上げたことで、消費者の電気自動車に対するハードルを下げました。自信を持ったテスラは自動車メーカーとして独り立ちを望んでいます。その証しとして、年初にパナソニックと電池工場への投資を推し進めるなど、積極的な動きを見せています。一方で、テスラがこれだけの品質をもった自動車を提供できたのも、トヨタからの技術やノウハウの提供があったから。消費者側もトヨタと提携しているからこそ、テスラに対する安心感もあった。テスラの勝負はこれからですよ」(同)

 当然、各自動車メーカーが電気自動車に本腰を入れてくれば、テスラとてあぐらをかいてはいられない。
 水商売とも揶揄される自動車業界。今は注目の的の電気自動車も、数年後は見向きもされなくなるかもしれないのだ。

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