米国と仲良しのイスラエルに接近する“赤い商人”中国の狙い

米国と仲良しのイスラエルに接近する“赤い商人”中国の狙い

(提供:週刊実話)

「世界第2のシリコンバレー」といわれるイスラエルに中国が接近し、イスラエル企業が保有している先端技術の機密を盗み取ろうとしているという。

 海外中国反体制派メディア『大紀元』(11月23日付)によると、中国のビジネスマンがイスラエルを訪問し、商談する際、必ずと言っていいほど吐くセリフがあるという。

 「われわれは5000年、あなた方イスラエルは3500年の歴史を誇っている。それに比べると米国はたった200年余の歴史しかない」

 自国を誇り、商売相手のイスラエルをヨイショする一方、米国を軽蔑する時の常套文句だ。

 中国がスリランカやギリシャなど「デフォルト」の危機に怯える国にまず投資をエサに近づき、返済に滞ると港湾を借金のカタに取る…。ユダヤ商人がそんな手口を見抜けないはずはないと思うのだが、中国は1988年にパレスチナをいち早く国家として承認した親アラブ国で、同時に仇敵イスラエルとも92年に国交を結んでいる。

 「ネタニヤフ首相(当時)が2013年に訪中し、習近平国家主席と会談して以降、急速に関係を強化しており、実際、習主席の盟友といわれる王岐山国家副主席が10月22〜25日にイスラエルを訪問しています。これは中国指導者のイスラエル訪問としては、00年の江沢民国家主席(当時)以来18年ぶりのこと。ネット通販大手・アリババ集団の馬雲会長らも同行し、その力の入れようがうかがえました」(国際ジャーナリスト)

 パレスチナと対立関係にあるイスラエルは、中国との関係が悪化している米国の同盟国だが、それでも実利で一致し、貿易や投資額は増加中だ。

 「実際、中国の上海国際湾務がイスラル最大の港湾ハイファ湾の一部運営権を25年契約で締結していますし、別の中国企業は、イスラエル南部アシュドッドに新たな港の建設契約を計画しています。中国政府側の統計によると、17年の両国の貿易額は前年から約15%伸びて130億ドル(約1兆4600億円)、シルクロード経済圏構想『一帯一路』の後押しもあり、中国の対イスラエル投資は70億ドル(約7800億円)を超え、港湾建設など大型インフラ事業を次々と落札しているほか、中国が狙うのは同国の持つ先端技術です。『知的財産が中国に盗まれている』と主張する米国との協力が見通せなくなった今、イスラエルの技術への期待は高まっているのです。ちなみにイスラエルにとっても中国は米国に次ぐ第2の貿易相手国で、1〜8月の輸出額は約35億ドルに達し、17年の同期比で6割増でした」(経済アナリスト)

 イスラエルにとって中国の巨大市場は大きな魅力であるばかりか、欧州諸国のようにパレスチナ問題で批判することが少ないのも好都合だ。ただ、米国がサイバーなど軍事転用も可能な分野での協力に難色を示す可能性もある。

 中国の進出分野は大きく分けるとITと医療だ。医療用レーザー技術で知られるアルマレーザー社、医療技術ルメニス社、画像認識開発コルティカ社を含め、多くの技術企業の株式を取得している。一方、現在世界の注目企業となっている中国のファーウェイやレノボ、シャオミはイスラエルに研究開発センターを設置し、電子商取引大手アリババも大規模な投資を行っている。

 「注目すべきは中国の”青田買い”です。イスラエルのスタートアップ(ベンチャーの一形態)への中国企業の出資額は年々上昇しています。アリババはイスラエルのデータ分析企業『SQream Technologies』に2000万ドルを出資し、中国のヘルスケア企業は1000万ドルの投資ファンドを組成し、イスラエルの医療関連企業への出資を行おうとしています」(同)

 札ビラをひけらかす「赤の商人」の攻勢に対し、「ユダヤ商人」はどのように対応するのだろうか。

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