米中対立激化…米国が『孔子学院』を“スパイ機関”と認定

米中対立激化…米国が『孔子学院』を“スパイ機関”と認定

(提供:週刊実話)

12月17日付の朝日新聞電子版が《中国政府が米国内の大学と提携して設置した中国語学習の教育機関『孔子学院』の閉鎖が相次いでいる》と伝えた。理由は、米政界で「中国共産党の宣伝機関」「学問の自由が脅かされる」などと批判が強まっており、中国のソフトパワーを排除する動きが広がっているからだという。

 「米中ハイテク戦争」の激化で、米国内では中国による米企業などの知的財産の侵害とともに、孔子学院を警戒する見方は強まっており、これに自主的に呼応して閉鎖を決めたのは11大学だ。

 孔子学院は、表向きは中国語学習や文化交流を目的とした非営利の教育機関で、中国政府が国家プロジェクトとして2004年、世界各地の大学などと連携して設置を始めた。中国側が世界各地の孔子学院に、教材の提供や中国語教師の派遣を行っており、17年末で138カ国・地域で525校ある。日本には早大や立命館大など14校にあるが、中国のソフトパワーに篭絡され、シャープパワーで脅されている日本では、批判する向きはない。

 ところで、米国で今夏、中国スパイの政界工作が明るみに出た。連邦議会上院の大物議員で、親中派として名高いダイアン・ファインスタイン氏の秘書だった中国系アメリカ人のラッセル・ロウという人物だ。同議員はロウ秘書を20年も重用していた。

 5年前にFBIからの警告で、スパイという事実を突き付けられたファインスタイン氏は、ロウ氏を解雇したが、「政治情報の提供だけでは起訴は難しい」という米当局の判断により逮捕もされず、在米中国系の「世界抗日戦争史実連合会」とつながる「社会正義教育財団」の事務局長として、慰安婦問題で日本を批判する運動の黒幕を続けてきた。言うなればプロの反日活動家でもあり、FBIはロウ氏を泳がせてきたわけだ。

 「ファインスタイン上院議員はカリフォルニア州の選出で、かつてはサンフランシスコ市長でした。当時の上海市長は、後に国家主席になる江沢民氏で、2人の緊密さは有名でした。ちなみに上院議員の夫君も中国とのビジネスで大もうけしています」(在米日本人ジャーナリスト)

 今年5月23日、米国東部ニュージャージー州フォートリーの公園内で、慰安婦碑の除幕式が開催された。同州の公有地における慰安婦碑は、これで4基目だった。

 昨年9月には、同じく米国西部カリフォルニア州サンフランシスコの中華街で、慰安婦像が「慰安婦正義連合」によって設置され、11月には、市長が像を市として正式に受け入れるという市議会の決議案に署名した。この動きに対し、姉妹都市である大阪市は、60年間続いたサンフランシスコとの姉妹都市関係を解消したことは、日本でも大きく取り上げられたのでご存じの方も多いだろう。「慰安婦正義連合」はロウ氏が事務局長を務める「社会正義教育財団」系団体だ。

 とはいえ、米国内でこの事態を知っている人は少なく、現地の関心は薄い。ワシントン・ポスト紙は、この事態に「なぜ日本が植民地時代の『慰安婦』像の論争で敗れ続けているのか」といった見出しで取り上げ、日本政府や国民がこの問題に執着し過ぎており、それが逆に活動家にやりがいを与えている、とする専門家の見解を紹介した。

 歴史問題について日本を非難する中国や韓国の「パブリック・ディプロマシー(以下:PD)」に対して、日本は過剰反応し過ぎというのが米国の反応だが、日本から見れば中国のやっていることはカルト教団に近い。

 「像や碑が拘留される地域には、選挙権を持つ中韓系住民が多く、首長も票のために彼らの意図に従うのです。特に韓国系は本国が嫌で半ば逃避してきた人たちですが、“中国”に従属していた方が生活上、何かと都合がよいからです」(同・ジャーナリスト)

 中韓の対米PDの戦略目的は、「日米同盟の弱体化」であり、「そのための日米離反策として歴史問題を使い、米国側に日本不信を広める」ことにある。日本にとっては、米国での歴史認識を巡る問題を考える際、必ず中国の存在を念頭に置く必要があるのだ。

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