1店舗だけで被害総額800万円! 埼玉連続盆栽窃盗事件の犯人像

昨年秋以降、埼玉県の盆栽店で、高額な盆栽を狙った窃盗事件が相次いでいる。

 1月12日深夜から13日朝にかけて計7鉢の盗難被害に遭ったのは、江戸時代から川口市で続く老舗盆栽店『喜楽園』。最も高額な盆栽は、崖などに自生するヒノキ科の「真柏」で、樹齢約400年、高さ約85㌢、幅約60㌢。国内最古の盆栽展として有名な「国風盆栽展」で入選した実績があり、販売価格は600万円を下らないという盆栽好きには有名なものだった。この他、同品種が3鉢、マツ科の「五葉松」が3鉢盗まれており、被害総額は800万円に及ぶ。

 「同園は敷地が1500坪に及ぶが、盆栽に親しんでもらおうと、敷地を開放していた。盆栽は基本的に野外で育てざるを得ず、他の美術品のように屋内にしまって鍵をかけておく訳にはいかない。最近は侵入感知式のセンサーや防犯カメラを設置して防犯しているが、カバーできないところもある。昨年11月に、さいたま市北区の盆栽店に窃盗犯が侵入したときには防犯カメラに犯人が映っていたが、まだ逮捕できていない」(捜査関係者)

 川口市は、徳川家康のもとで治水などを担当した関東郡代・伊奈氏の3代目忠治が、ここに陣屋を構えた(現・赤山歴史自然公園)ときから、庭木の栽培や盆栽を育てて江戸へ出荷することを奨励。以来、同市はキューポラ(鋳物)と並んで盆栽づくりが盛んになった。その中心地が、『喜楽園』がある赤山や安行地区で、老舗盆栽店が軒を並べている。

 「さいたま市北区には“盆栽町”という地名があるほどで、川口と並んで盆栽づくりが盛んです。ここでも昨年秋から窃盗事件が相次いでいる。農水省のデータによると、2017年の盆栽等の輸出は126億3000万円に達しており、増え続けています。輸出先は50・1%が中国で、ベトナム26・8%、香港11・4%となっています。盆栽の窃盗犯は高く売れる物だけを狙っており、目利きを含めた“窃盗団”を構成し、盆栽人気が高く、足がつきにくい海外に売っているものとみられます」(全国紙社会部記者)

 窃盗団が外国人で構成されている可能性もあり、捜査は難航するかもしれない。

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