井上組長の元に親戚団体トップらが続々終結 神戸山口組 銃撃翌日の“祝杯”

井上組長の元に親戚団体トップらが続々終結 神戸山口組 銃撃翌日の“祝杯”

(提供:週刊実話)

事件から一夜明けた8月22日、奇しくも神戸山口組・井上邦雄組長は71歳となる誕生日を迎えた。

 兵庫県警は発生直後から、山健組本部前の路上に赤色灯を点けた捜査車両とパトカーを配置して張り付け警戒を行っており、当日も厳戒態勢を敷いていた。警戒に当たる捜査員は全員、不測の事態に備えて分厚い防弾チョッキを着用。拳銃を携帯する捜査員もおり、緊迫した雰囲気に包まれた。

 さらに、山健組側でも警戒を強めており、それは神戸発砲事件を巡る疑惑を深めかねなかった。

 「事件を受けて、山健組内では即座に独り歩き禁止令が出されとる。事件のあった夜は直参招集も掛かっとらんし、本部周辺は静かやったで。ただ、防弾チョッキの着用が厳命されたようで、部屋住みの組員らは特攻服の下に着とった。まだ銃撃犯は逮捕されとらんのにな…」(地元記者)

“報復”という疑惑に対し、山健組に近しい関係者は否定も肯定せず、苦笑いしながらこう話した。

 「神戸山口組の他の直系組織の人間から、『やりましたなぁ!』などと連絡が入りましたよ。単独行動の禁止令は、これまでに山健側が被害を受けた場合も出されてきましたからね。本部を置く神戸市内で殺人未遂事件が起き、犯人は拳銃を持ったまま逃走しているため、組員は身の安全を確保するように、という意味だと捉えていますが」

 捜査員らが険しい表情で警戒する中、山健組の最高幹部や直参が相次いで本部に入り、午前9時半すぎには與則和若頭や水田忠好若頭補佐、菱川徹若頭補佐らが本部前に整列。高級ミニバンが横付けされ、中田浩司組長(神戸山口組若頭代行)が到着した。ところが、それから約30分後に中田組長は再び車両に乗り込み、本部をあとにしたのだ。
「新幹線で神戸入りする友好団体を出迎えに行ったんやと思うたんやが、新神戸駅には行っとらんかったらしい。神戸山口組本部では寺岡修若頭と岡本久男舎弟(二代目松下組組長=兵庫神戸)の姿が確認されたが、中田組長はそこにもおらんかった。せやから、神戸市内にある本家(井上組長の自宅)で、誕生祝いに駆け付けた友好団体の客人を迎えるいう可能性が高まったんや」(前出・地元記者)

 実際、その時点で井上組長は、訪れるはずの山健組本部近くの「会館」に滞在していなかった。

 「銃撃事件が発生したから、警備上の関係で急きょ会館やなく本家に集まることになったんやと思うたで」(同)

 だが、その予想はあっさり覆された。午前11時半、会館前で水田若頭補佐らが出迎えの態勢を整えると、七代目会津小鉄会(京都)の金子利典会長や九代目酒梅組(大阪)の吉村光男総裁ら、友好団体の親分衆が立て続けに到着したのだ。

 さらに寺岡若頭や中田組長、剣政和若頭補佐(二代目黒誠会会長=大阪北)も姿を現した直後、地下駐車場前に車両が横付けされ、グレーのスーツに身を包んだ井上組長が駆け込んだのである。

 「山健組の直参たちは別の場所で食事をし、会館内では井上組長を囲んで金子会長や吉村組長、神戸山口組の最高幹部が誕生祝いの食事会を開いたようや」(同)

 歓談は2時間ほど続き、午後2時前、中田組長らが見送る中、友好団体の親分衆らが帰途に就いた。会館から山健組本部へと戻る中田組長には、誕生日会での“祝杯”の余韻が残っているようだった。

 「なんや、與若頭に冗談を言うて笑わせとったで。警察やマスコミがおる前で、そんなリラックスした様子を中田組長が見せるのも珍しかったわ」(同)

 また、8月26日には休み明けの顔合わせが神戸市内の神戸山口組本部で行われ、直系組長らが参集。井上組長には、山健組直参の西野雅之・二代目健國会会長と小島慎也・小島会会長が同行しており、事件前よりもガードを堅めた印象だった。

 本部に姿を現した直参は、勾留中の藤田恭道若頭補佐(二代目英組組長=大阪西淀川)を除く、入江禎副組長(二代目宅見組組長=大阪中央)以下執行部メンバーと、正木年男舎弟(正木組組長)、岡本舎弟、須ノ内祥吾舎弟(東生会会長=大阪淀川)、小嶋恵介舎弟(二代目中野組組長=大阪堺)、髙橋久雄幹部(雄成会会長=京都)、福原辰広幹部(邦楽會会長=兵庫姫路)、若中3人。正式な会合ではないため全員揃って顔を合わせることはなく、中田若頭代行が午後2時半前に出たのち、本誌取材班も現場をあとにした。

 「井上組長は早めに来て、執行部が揃う前に帰途に就いたで。今回の滞在時間は45分程度やった。中田若頭代行は最後まで残っとったけど、特に変わった様子はなかったな。強いて言えば、乗っとる車両がいつもとは違っとったくらいや。余裕とも取れる雰囲気やったんは、なぜやろな…」(同)

 山口組分裂抗争は、未曾有の事態に突入しようとしている――。

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