日韓GSOMIA“期限切れ”で「8カ国の反中包囲網」風前のともしび

日韓GSOMIA“期限切れ”で「8カ国の反中包囲網」風前のともしび

(提供:週刊実話)

昨年以降、東シナ海から南シナ海にかけて日米を中心とする計8カ国の艦船や航空機が、北朝鮮による「瀬取り」の監視に集結している。

 「8カ国の枠組みが成立したのは昨年1月、カナダでの朝鮮国連軍参加国を中心とした外相会合でのことです。参加国は『ファイブ・アイズ』と呼ばれる米、英、豪、加、NZと日仏韓の艦船や航空機で、日本以外は朝鮮国連軍の構成国です。実は監視に参加する船舶は、対北朝鮮とは別に、明らかに中国を意識して活動しています。仏の軍艦は今年4月、カナダ艦も6月と9月に台湾海峡を通過しているのです。フランスはニューカレドニアやポリネシアに領土があり、常駐の仏軍基地もありますから、ポリネシアでの中国の外交攻勢をけん制する狙いがあり、カナダもファーウェイの副社長を逮捕した一件で、中国政府によるカナダ人2人が拘束されるという報復を受けた関係で、中国に圧力をかける必要があったのです」(国際ジャーナリスト)

 日本にとって危機感を抱かざるを得ないのが、民主党政権が2012年9月に尖閣諸島を国有化して以降、中国艦船が日本領海への侵入や領海外側の接続水域での航行を繰り返していることだ。

 「今年に入り、中国公船が沖縄・尖閣諸島周辺の日本領海に侵入する頻度は、7月末までに昨年1年間の70隻を超えるなど急増しています。南シナ海で6月末から7月にかけ、対艦弾道ミサイルの発射実験まで行っています。その約20日前には、日米が南シナ海で、空母化が決まっている海上自衛隊の『いずも』型護衛艦や米原子力空母『ロナルド・レーガン』との共同訓練を行ったばかりでした。明らかにその警告です」(軍事アナリスト)

 この枠組みの中で、日本が唯一歩調を合わせられないのが韓国だ。

 「日本は安全保障協力推進対象国のうち韓国を、豪や印などに次いで5番目に落としています。日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)が11月に失効すれば、ますます韓国との安保協力は難しくなるでしょうね」(同・アナリスト)

 北朝鮮の瀬取りを共同で監視する国々のうち、日本は2010年代以降、豪、英とGSOMIAや防衛装備品協定を締結した。「事実上の準同盟関係」といえ、カナダや仏、インドなどとも安保協力の拡大を狙う。それでも中国への抑止力には程遠い。

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