六代目山口組 高山若頭が進める極秘制圧作戦

六代目山口組 高山若頭が進める極秘制圧作戦

(提供:週刊実話)

弘道会の新人事が判明する直前には、六代目山口組本家でも新体制が敷かれていた。前号既報の通り、野村孝若頭補佐(三代目一会会長=大阪北)が大阪北ブロック長に就任し、薄葉政嘉・十一代目平井一家総裁(愛知)が若頭補佐、篠原重則・二代目若林組組長(香川)が「幹部」に昇格。

 𠮷村俊平幹部(四代目𠮷川組組長=大阪中央)の組織委員就任も判明した。さらに、11月5日には新直参が誕生したという情報が業界内外に広まったのだ。

 「当日、名古屋には六代目山口組の執行部が集まっており、その中に植野雄仁・二代目兼一会会長と山田一・三代目杉本組組長の姿があったそうだ。会合後に直参昇格の情報が出回ったため、この日に言い渡されたのではないか」(地元記者)

 植野会長は神戸山口組と任侠山口組の複数の直系組織も乱立する大阪に本拠を置き、山田組長は“火薬庫”の岡山に拠点を置いているため、単なる昇格人事ではないとの見方もされた。

 「植野会長は経済手腕にも長けた人物で、抱えている組員も多いと聞く。山田組長は、神戸山口組勢と中核組織の山健組勢も勢力を誇る岡山県の六代目直参では、二代目大石組(井上茂樹組長)に次ぐ2人目となった。大阪、岡山では分裂後、対立事件が起き、2人が直参になった背景には敵対組織への牽制があるのかもしれない」(山口組ウオッチャー)

 今回の直参昇格が業界内外に凄まじい早さで広まった理由は、これだけではなかった。2人が神戸山口組からの“移籍組”だという点も、影響していたはずだ。

 「確かに、植野会長は四代目山健組のナンバー3である統括委員長に就いていたが、昨年2月に絶縁となった。その後、かねて親交のあった六代目最高幹部が率いる直系組織に加入。副組長を務め、六代目山口組内で活躍していた。

 一方の山田組長は神戸山口組・二代目宅見組(入江禎組長=大阪中央)から脱退し、しばらくは独立団体だったが、六代目側の二代目竹中組(安東美樹組長=兵庫姫路)に参画。今年1月には再び神戸側に戻って池田組に加入し、舎弟頭に就いていたんだ」(同)

 しかし、池田組への加入時には六代目側に動揺が見られず、何らかの意図があるとさえ囁かれた。実際、竹中組からは山田組長の処分状が出ておらず、10月ごろ六代目側に戻ったとする情報が浮上。今回の昇格で、それが証明されたのだった。

 「敵対組織に所属していた2人が直参に取り立てられたことは、移籍の呼び水になる可能性もある。離脱した経歴があれど、実力次第では出世できるということが体現されたのだから」(同)

 対する神戸山口組では、昨年9月に二代目誠会(安岡俊蔵会長=東京)の柴崎勝若頭と大瀧一門・徳誠会会長(茨城)が昇格して以降、新直参は立っていない。

 「柴崎若頭は東京を拠点に活動を続け、安岡会長を支えている。大瀧会長も、現在の大澤忠興・徳誠会総裁と縁あって19歳の頃に大澤組に入り、血縁者や実子分ではないにもかかわらず、同時に若頭に就いたというやり手だ。神戸山口組の直参では最年少の43歳で、存在感を放っている」(関東の組織関係者)

 六代目山口組は移籍者の昇格、神戸山口組は内部昇格と対照的だが、双方とも独自の戦略が感じられた。

 一方、11月4日には、暴対法に基づく使用制限を受けている六代目山口組総本部に、警視庁と静岡県警の合同捜査本部が約80人態勢で家宅捜索を実施。傘下組員らの特殊詐欺事件に関する容疑で、立ち会いのため直系組長らも駆け付けた。

 6日には、愛知県公安委員会が弘道会傘下の十代目稲葉地一家など3カ所に使用制限の本命令を出し、弘道会本部にも本命令を出す見通しだという。弘道会への締め付けは強まるばかりで、7日には愛知県警が弘道会直参2人を恐喝未遂の容疑で逮捕したのである。

 当局の“プレッシャー”は任侠山口組にも及んでいる。兵庫県尼崎市にある古川組本部に対し、周辺住民に代わって県暴追センターが使用差し止めを求める仮処分を神戸地裁に申し立てたことを受け、11月5日にデモを実施。尼崎市の暴力団追放推進協議会メンバーと県警関係者ら約100人が、「古川組は出て行け!」などとシュプレヒコールを上げながら練り歩いたのだ。

 本部や山健組事務所などに使用制限の仮命令が出されている神戸山口組でも、11日、神戸市内に直系組長らが集結し、対策を話し合った模様で、山健組も同様の会合を行ったという。

 攻めの姿勢を改めて明確にした六代目側と、神戸側、任侠側がどう対峙するのか。分裂問題に新たな嵐が巻き起ころうとしている。

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