長崎県『ニュー平戸海上ホテル』で起きた“地元紙も報じない”事件とは…

昨年、長崎県平戸市にある『ニュー平戸海上ホテル』の敷地内で、不可思議な放火事件が起きた。同ホテルは「海を眺められるホテル」として人気が高かったが、ここでベッドやカーテンを廃棄して燃やしたのは、意外な人物。それはS社長だった。

 地元紙の社会面にも報じられなかったこの“小さな事件”は、S社長の書類送検(棄物処理法違反)によって一応の結末を見たが、実は同ホテルの従業員は、S社長のパワハラや不透明な金遣いに反旗を翻していた。

 その発端となったのは、42年間勤務した総支配人を突然解雇し、それに抗議した支配人と副支配人も懲戒解雇してしまった一件だ。この理不尽な解雇に怒った同ホテルの従業員有志は、長崎地裁に「地位保全仮処分および賃金仮払い仮処分」の申し立てを申請した。

 従業員有志は、今年10月17日、同ホテルの経営立て直しのために多額の資金を出資して、実質的なオーナーになった東京在住のA氏(同ホテル株55%を取得、S社長は35%)に、S社長の異常な言動とパワハラの数々の事例をつづり、社長解任の要望まで記した「嘆願書」を提出した。

 手元にA4用紙1枚にまたとめられた「陳述書」がある。これは長崎地裁に提出された「仮処分」申請を補足するためA氏が同地裁に提出したものだ。

 A氏が苦渋に満ちた表情で打ち明ける。
「出資の際にS社長から受けた説明とホテルの内実はあまりにも隔たりがあったので、不信を抱いたのと同時に、S社長のホテル経営方針に不安を感じていたのですが、その後に、私宛にホテルの従業員から件の『嘆願書』が届いたのです」

 ちなみにS社長はA氏について「出資などしていない詐欺師」と長崎地裁に提出した書面に記載している。
「S社長の行為はパワハラだけではありません。カネにまつわる不透明な経営実態が多々あるのです。私は大株主として、従業員のために何とかホテルを正常な経営にしなければならない義務と責任があります」(A氏)

 風光明媚な場所に建つこのホテルに、光が射すのはいつの日だろうか。

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