神戸山口組 中田若頭代行起訴 存続を懸けた“起死回生策”

神戸山口組 中田若頭代行起訴 存続を懸けた“起死回生策”

(提供:週刊実話)

六代目山口組が目指す再統合は、敵対組織の壊滅を意味しており、神戸山口組にとっても今年が正念場であるのは間違いない。

「特定抗争指定という最終ステージを迎えた今、もう沈黙を守る必要はないやろ。攻勢を仕掛ける選択肢しか考えられんが」(地元関係者)

 その布石なのか、昨年12月24日、複数の直系組長らが集まり、神戸市内で極秘会合を行ったという。

「“特攻隊長”が不在やから、この窮地を乗り切るための体制固めが急務や」(同)

 弘道会“神戸拠点”で起きた組員銃撃事件の実行犯として、殺人未遂と銃刀法違反容疑で神戸山口組・中田浩司若頭代行が兵庫県警に逮捕され、25日に起訴された。中田若頭代行を実行犯とする内容に変わりはなく、その根拠が今後、裁判で明らかにされる見通しだ。

「犯行には自動式拳銃が使われました。計6発が発射され、内5発が弘道会系組員の右肩、腹部、右手首、右太ももに命中しています。被弾した組員は動脈損傷、肋骨骨折など全治約180日間の重傷を負い、右腕を切断するに至りました。

 兵庫県警は防犯カメラ映像をもとに実行犯だと断定したようですが、最も重要となる犯行の瞬間を捉えた映像では、フルフェースのヘルメットを被っているため、人物を特定するのは難しいでしょう。犯行前後の映像に疑わしい瞬間が映っていたとしても、決め手に欠けるのではないでしょうか」(全国紙社会部記者)

 中田若頭代行が率いる山健組の傘下組員ら4人が、犯行に使用されたバイクを提供したとする殺人未遂の容疑で逮捕されたが、12月27日に処分保留で釈放されている。これは逆に、当局が中田若頭代行による犯行との一点に捜査を集約したことがうかがえ、公判を維持できるだけの“材料”を隠し持っているとも考えられた。分裂抗争に向かう一方で、神戸山口組は新たな闘いに臨むことになりそうだ。

 また、23日に大阪府警本部で行われた特定抗争指定への意見聴取に、剣政和若頭補佐(二代目黒誠会会長=大阪北)が出席。黒誠会本部は警戒区域内にあるため、立ち入りの規制対象となるが、本部を住居とする組員はどうなるのか、さらに剣若頭補佐の親族も上階に住んでいるため、居住できなくなるのか、といった内容を訴えたのだ。

「神戸山口組にとっては、存続する限り特定抗争指定を受けることになるわけやから、当局の思い通りにはさせない、という意思表示だったのかもしれんな。長期戦を想定して、策を練っているはずや」(在阪記者)

 その“起死回生策”は、前出の地元関係者が語ったように武力行使が有力だという。実際、昨年12月16日には、大阪市浪速区の路上で山健組傘下六代目健竜会の吉武徹弥組員が、弘道会・三代目米川組最高幹部を襲撃。殺人未遂で現行犯逮捕される事件が発生した。

「吉武組員が抗争事件を引き起こしたのは、これで二度目やった。山健組には、任侠山口組の織田絆誠組長を狙って警護組員を射殺した黒木(本名・菱川)龍己組員をはじめ、まだガラかわしとる人間が複数おる。警察は依然として行方を掴めとらんようやし、二度目いうのも可能性はゼロやないやろ」(前出・地元関係者)

 その山健組は1月5日に神戸市内で集まり、新年の初顔合わせを行っていた。トップ不在の中で直参が顔を揃え、結束の強さを見せつけたのである。

「中田組長からの『必ず帰る』というメッセージが伝えられたそうだ」(事情通)

 さらに、神戸山口組では表立った戦力確保の動きもみられた。昨年末に引退した太田守正元舎弟頭補佐が率いた太田興業(解散)で、事務局長を務めた太綾会・山田謙誠会長が、神戸山口組・池田孝志最高顧問の池田組(岡山)に12月22日付で若頭補佐として参画。志誠會と改称し、現役を続行することになった。

 また、独自の路線を歩む任侠山口組にも、太田興業から岡川総業の岡川賢二組長が舎弟として加入。12月23日には、詐欺罪で大阪刑務所に服役していた池田幸治若頭(四代目真鍋組組長=兵庫尼崎)も出所し、現場復帰を果たしている。

 令和2年はまだ始まったばかりだが、特定抗争指定を受けた六代目山口組、神戸山口組は、すでに決戦に向かっているといえそうだ。

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