準大手ゼネコン『前田建設』が仕掛けた“親子ゲンカ”の行方

準大手ゼネコン『前田建設工業』の公式ホームページで公開しているWebコンテンツ『前田建設ファンタジー営業部』を実写化した映画が、別の意味で注目を集めている。

 同映画は1月31日に全国公開されたのだが、1月20日に前田建設が持ち株比率で24.38%を保有する『前田道路』を連結子会社にすると発表して、敵対的TOBを仕掛けた。これに対して前田道路は「前田建設が保有する自社株をすべて買い取り、資本提携を解消する」ことを決議したことで“親子ゲンカ”が勃発したのだ。

 ケンカ勃発の背景には、アクティビスト(物言う株主)な香港投資ファンド『オアシス・マネジメント』の存在があるという。同ファンドは両社の株式を5%未満ずつ保有している。

「オアシスは昨年5月に日本に集中投資する新ファンドを立ち上げて、建設株をターゲットにしました。前田建設と前田道路の株を保有してからは、両社に資本関係の見直しを求め、前田道路には株主還元を要求したのです」(株式アナリスト)

 前田建設は公開買い付け開始後、メディアに「買い付けとアクティビスト(オアシス)との関連はない」と否定しているが、前田道路は、昨年12月4日に「アクティビストによる前田道路へのTOBを阻止する」との理由で、前田建設からTOB提案があったことを明らかにしている。

「前田道路からすれば、前田建設はウソを言っていることになる。前田建設の『アクティビストによる前田道路へのTOBを阻止する』というのは、子会社にしたいための口実だったのでしょう」(経済ジャーナリスト)

 前田道路の今枝良三社長は、ロイター通信のインタビューでTOBの対抗策として「友好的な第三者であるホワイトナイトも選択肢の1つだ」と答えている。

 求めているホワイトナイトには「前田道路の経営の独自性が守られること」を最優先とし、資産の切り売りや社員の士気の低下に関わるリストラはしないという条件を挙げている。

 親子ゲンカの行方が注目される。

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