山健組が再始動! 対六代目山口組 緊迫の“軍略会議”

山健組が再始動! 対六代目山口組 緊迫の“軍略会議”

(提供:週刊実話)

相次ぐ直参の脱退や傘下組員の移籍など、昨年末から神戸山口組(井上邦雄組長)を取り巻く情勢は思わしくない。新型コロナウイルスによる感染拡大を受けて会合も中止となり、目立った動きは見られなかった。

 しかし、6月19日に中核組織である五代目山健組(中田浩司組長=兵庫神戸)が、4カ月ぶりとなる定例会を開催。体制固めに動いたのである。

「山健組本部のある神戸市から複数の市を跨いだ場所で、ひそかに開かれたんやて。特定抗争指定の警戒区域外なのは当然やが、組事務所やなかったから、直参を乗せた車両は会合場所の目の前で待機したりせず、目立たんようにしとったと思うで」(地元記者)

 肝心の会合では、6月4日に出所した山之内健三若頭補佐が、直参らの前で復帰の挨拶を行ったという。
「昨年3月に収監されたから、約1年半ぶりに直系組長たちと顔を合わせたことになる。定例会自体はそう長い時間やなく、今のところ通達も漏れ聞こえてこんけど、執行部メンバーを含む一部の直参は、終わってからもしばらく残っとったみたいやで」(地元記者)

 山健組の定例会は毎月10日に開かれてきたが、昨年10月、兵庫県警によって暴対法に基づく使用制限が本部に掛けられたため、不規則な開催となり、場所の特定などは困難になった。今回の定例会も事後に判明しており、重要な話し合いだからこそ、極秘で開く必要があったとみられたのだ。

 最高幹部らがとどまっていた理由は、複数、考えられる。その1つが、間近に迫った特定抗争指定の延長についてだ。

「兵庫県を含む6府県の公安委員会は3カ月ごとに延長し、今年4月に一度、延長しています。六代目山口組(司忍組長)と神戸山口組の対立関係が続いているためで、それが終わらない限り、解除されないでしょう。さらに、7月の延長時にはすでに指定されている兵庫県神戸市、姫路市、淡路市、尼崎市、愛知県名古屋市、三重県桑名市、大阪府大阪市、豊中市、京都市、岐阜市の他に、兵庫県南あわじ市、愛知県あま市が警戒区域に拡大される見込みです」(全国紙社会部記者)

 5月30日に起きた岡山での銃撃事件を受け、岡山、鳥取などの公安委員会も両山口組を特定抗争指定する方針だ。警戒区域は、実行犯を出した六代目側・大同会(森尾卯太男会長)の本部がある鳥取県米子市、被害を受けた神戸側・池田組(池田孝志組長)が本部を置く岡山市、さらにそれぞれの最高幹部が本拠地とする島根県松江市、愛媛県四国中央市にも広がるとみられている。

 特に、岡山市には山健組の物部浩久本部長率いる三代目妹尾組をはじめ、複数の直系組織が組事務所を構えており、今後の影響は大きいはずだ。

「区域内では組員5人以上が集まることを禁じられ、組事務所への立ち入りも禁止されます。敵対する組員への付きまといも規制対象となるため、抗争抑止が狙いなのでしょうが」(同)

 物部本部長は2月に発表された新人事によって若頭補佐から昇格し、與則和若頭に次ぐポストに昇格。山健組ナンバー3を含む直系組織が拠点を奪われるため、早急に対策を敷く必要があったともみられた。

★またしても移籍者が
 さらに、実際にその話し合いがなされた場合、延長線上には六代目山口組への「報復」の二文字が浮かび上がってくるだろう。

 昨年4月に山健組・與若頭が三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)系組員に刺され、8月には六代目側・髙山清司若頭の別宅が隣接する弘道会の“神戸拠点”で組員が銃撃された。この実行犯としてのちに山健組トップの中田組長が逮捕されるが、10月には弘道会系組幹部が山健組本部近くで組員2人を射殺。兵庫県警は即座に両山口組の本部を含む拠点11カ所に使用制限の本命令を出したが、翌11月には尼崎市で神戸側・古川恵一幹部が射殺された。

 その後、新型コロナウイルスの感染拡大によって両山口組は休戦状態となり、緊急事態宣言の全面解除5日後に、岡山県で池田組の前谷祐一郎若頭が、大同会・岸本晃生若頭代行(銃刀法違反罪で起訴、殺人未遂容疑で再逮捕)によって銃撃されたのだ。

「古川幹部が射殺される直前には、神戸山口組直参2人に対して攻撃が加えられていた。相次いで被害を受けているのだから、神戸山口組が沈黙を続ける理由はないはずだ。ましてや、組員2人の命を奪われた山健組では、トップが実行犯とされて不在が続いている。方針を決める執行部が、組織の命運を握っていることになるだろう。物部本部長は『イケイケ』といわれる武闘派だから、山健組が黙ったままでいるとは思えない」(業界ジャーナリスト)

 直接的な攻撃の一方で、六代目山口組は組員の引き抜きも再開。主に、弘道会・野内正博若頭率いる野内組の動向が活発で、山健組や絆會(織田絆誠会長)から移籍者が相次いだ。

「直近でも、山健組直参たちが野内組傘下に移籍したという情報が広まっとる。野内組の目的は敵対組織の勢力を削ぐことであり、火種が増え続けとる状況や」(関西の組織関係者)

 野内組は岐阜市に本拠を構えているが、大阪、関東などに勢力を拡大。主に山健組に矛先を定め、切り崩しを行ってきた。

「主要勢力である山健組を切り崩すことで、神戸山口組全体の弱体化も狙っとるんやろな。それを実行したと同時に、弘道会の組員数も増えるわけやから、今後も展開していくはずや。特に弘道会ナンバー2である若頭の組織には、力を入れとるんやろ」(同)

 6月22日には愛知・兵庫、両県の公安委員会が警戒区域拡大に伴い、六代目山口組、神戸山口組それぞれへの意見聴取の場を設置。どちらも組側からの出席はなかったが、兵庫県では会場となった県警本部で捜査員が警戒に当たり、地元メディアも駆け付けた。

「新たに指定される兵庫県南あわじ市には神戸側・寺岡修若頭(俠友会会長=兵庫淡路)の関係先があり、愛知県あま市には六代目側の最高幹部らが集まっているのが確認された弘道会傘下の組事務所があります。組側は、さらに活動が制限されるでしょうが、新たな拠点を作ることも予想され、結局はイタチごっこになる可能性も否めません」(前出・全国紙社会部記者)

 間もなく分裂から丸5年が経つが、死者、負傷者は増え続け、依然として抗争終結の兆しは見えない。次に起こるのは六代目側の追撃か、神戸側の報復なのか。

関連記事(外部サイト)