大阪都構想住民投票に影響しかねない“賃料滞納ホテル”の契約問題

新型コロナ禍で悪戦苦闘する大阪府に、さらなる難題が持ち上がった。大阪南港にそびえ立つ大阪府咲洲庁舎(旧WTCビル)に入居する民間ホテル『さきしまコスモタワーホテル』が、賃料や光熱費など約3億2000万円を滞納し、賃貸借契約を解除されていたことが明らかになったのだ。

 同ホテルは2019年1月に開業。大阪湾と大阪市内を一望できる眺望と、高級感あふれる純日本風のインテリアが好評で、インバウンド観光客を中心に多くの利用者でにぎわっていた。今後は大阪万博や夢洲IRに向けて、さらなる発展が期待されていたが、新型コロナの感染拡大で、頼みのインバウンド観光客が激減。国内需要も伸び悩み、期待は一転、影が差すありさまとなってしまった。

 大阪府咲洲庁舎は、現在、大阪府が所有している。その購入に際しては、運営主体である第三セクターの破綻や、地質的な問題があり、最初は府議会で否決された。それを当時の橋下徹知事と大阪維新の会が、反対派を取り込み、切り崩して実現させたという経緯がある。

「大阪維新が警戒しているのは、『そもそもWTCビルの購入が間違いだった』という声の高まりです。一度否決されたものをゴリ押ししてダメだったということになれば、その失態は維新悲願の住民投票にも影響しかねません」(地元紙記者)

 ホテルの大家である大阪府は、フロアの明け渡しと滞納金の支払いを求めて、民事訴訟を起こす方針を明らかにしている。

 これに対してホテル側は、今後も営業を継続するとともに、家賃滞納は「エレベーターの騒音が、事前に説明されていなかったことにも一因がある」として、約4億円の改修工事費用を求め、大阪府に対抗する構えを見せている。
 両者の争いは、長期化しそうな雲行きだ。

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