戦艦「陸奥」の主砲が“里帰り” 横須賀、ヴェルニー公園に

戦艦「陸奥」の主砲が“里帰り” 横須賀、ヴェルニー公園に

公園に設置するため、クレーンでつられる戦艦陸奥の主砲

 横須賀ゆかりの旧海軍の戦艦「陸奥」に搭載されていた主砲が13日、横須賀市汐入町のヴェルニー公園に移設された。1936年に横須賀海軍工廠(しょう)で行われた大改修で積まれた主砲で、全長約19メートル、重量約102トン。「船の科学館」(東京都品川区)で展示されてきたが、地元の有志団体の活動で今回、80年ぶりの“里帰り”を果たした。

 陸奥は21年に横須賀海軍工廠で建造。43年に瀬戸内海で原因不明の爆発により沈没し、70年代初頭に引き揚げられた。主砲は船の科学館で展示されてきたが、2020年東京五輪に伴う再開発で、移設が求められていた。

 このため地元政財界などでつくる有志団体「陸奥主砲里帰りを支援する会(陸奥の会)」が活動を開始。陸奥の会からの要望を受け、市が船の科学館と無償譲渡契約を結び、移設計画が進められてきた。総事業費は、約4400万円を見込み、陸奥の会が集めた寄付金と国の補助金で賄われる。

 13日午前、科学館から船で運ばれてきた主砲は、クレーンにつり上げられてヴェルニー記念館前に設置された。今後、塗装や説明板の整備などを行い、来年3月に式典が行われる。

 陸奥の会代表を務める齋藤隆元統合幕僚長は、「横須賀がいかに近代化を引っ張ってきたか、歴史の光と影を若い人たちが知るきっかけになってほしい」と話している。

 吉田雄人市長は、「主砲は、近代日本の産業技術の粋でもあり、新たな横須賀のシンボルとして大切にしていきたい」とコメントしている。