障害者ら緊急討論会 誰もが大切な社会へ 相模原殺傷

障害者ら緊急討論会 誰もが大切な社会へ 相模原殺傷

自らの経験や共生社会への思いを語る三宅さん(手前)たち参加者=28日、参院議員会館

 相模原の障害者施設殺傷事件を受けた緊急討論会が28日、参院議員会館で行われた。マイクを握った障害者や家族、支援団体は「障害者を知ってもらいたいから顔も名前も出して話す」と差別や偏見のない共生社会への願いを込めた。

 10人の登壇者の1人、横浜市のグループホームで暮らし、地域作業所で豆腐づくりに励む三宅浩子さん(46)は、自身の知的障害に触れながら「殺された人たちにも、きっと目標や楽しみがあった。こんな人がいたと知ってもらうため、私はきょうここに立っている」と語った。

 重度の心身障害がある長女(44)の母、埼玉県川口市の新井たかねさん(70)は事件の背景に浮かぶ優生思想に向き合う日々を振り返った。長女の障害を受け入れるまで「簡単ではない道のりがあった」といい、「大切な出会いや学ぶ機会に恵まれ優生思想的な考えを克服してきた」。自身の歩みに誰もが尊重される社会の実現への道のりを重ね合わせた。

 県の事件検証委員会の委員長を務める東洋英和女学院大の石渡和実教授は「障害者が夢や希望を持てる社会の実現のため当事者の思い、考えを大事にしていきたい」と力を込めた。

 討論会はNPO法人日本障害者協議会(藤井克徳代表)の主催で300人が参加。「今回の事件をすべての人が大切にされる社会をつくるための新たなきっかけにしたい」とするアピールを採択した。