松本竣介の魅力探る 神奈川県立近代美術館鎌倉別館で企画展

松本竣介の魅力探る 神奈川県立近代美術館鎌倉別館で企画展

ルオーに影響されたとみられる強い線が特徴の「建物」(右端、1935年)=県立近代美術館鎌倉別館

 油彩画家・松本竣介(1912〜48年)の魅力を探る企画展「松本竣介 創造の原点」が8日、鎌倉市雪ノ下の県立近代美術館鎌倉別館で始まった。12月25日まで。終了後は、数年かかるとみられる全面改装工事に入るため、休館前最後の企画展となる。

 松本は困難な時代に自由な表現者の姿勢を貫いた画家として知られ、昭和前期の近代洋画史を語る上で欠かせない。作品群は同館の主要コレクションの一つで、今回はモディリアニやルオー、藤田嗣治らの線描を意識した作品や、線にこだわって東京の風景を何度も描いたスケッチなど約70点を展示している。荒廃した街に立つ代表作「立てる像」も並ぶ。

 企画した長門佐季主任学芸員は「反戦、叙情の作家として知られるが、閉塞(へいそく)感が漂う今の時代に通じる作品の力を感じてほしい」と話している。

 連続講演も予定されており、松本の友人で画家だった寺田政明の長男で俳優の寺田農さん(11月5日)、小説家の天童荒太さん(同26日)らが松本の魅力を語る。

 講演会はいずれも午後1時半から、同市御成町の鎌倉商工会議所会館で開かれる(申し込み必要、各回千円)。展覧会は一般600円、20歳未満と学生450円、65歳以上300円、高校生100円、中学生以下無料。問い合わせは同館電話0467(22)5000。