育児環境充実求む 働くママたち市民グループ結成・小田原

育児環境充実求む 働くママたち市民グループ結成・小田原

シンポジウムに向け意見を交わす小田原通勤ネットワークの母親たち=小田原市の荻窪公民館

 県外から小田原市に移り住んだ子育て世代の母親たちが、育児環境の充実を求めて多様な活動を展開している。育児休業中の母親3人が設立した「小田原通勤ネットワーク」の会員は、口コミで広がり現在60人。駅近くに送迎保育ステーションの設置を求める行政への陳情や、大学と連携し「定住」をテーマにしたシンポジウムの開催などで、ママの声を届けようとしている。

 「共働きで通勤可能な小田原が気に入って住んでいる。送迎保育をしてもらえれば、もっと多くが定住できるはず」。2年前に転居し、小田原で3人の子を育てる加茂圭子さん(37)は2014年秋、同じ悩みを抱える母親たちと市民グループを結成した。

 東京・品川の外資系企業に勤める加茂さんは現在育休中だが、復帰後は新幹線通勤する予定。一緒に活動する母親たちの多くも県外出身者で、都内などへの電車通勤を考えている。いずれも自宅や駅の近くに保育園がなく、逆方向の施設を利用せざるを得ないのが実情で、送迎負担を解消しようと活動を続けている。

 東京駅から地下鉄で通勤する予定の杉島綾子さん(31)も「保育園へはかなり遠回りすることになる…。先輩たちの情報を教えてもらいたくて」。都内で保育士をしていた岩瀬祐子さん(31)も「そもそも保育士が子どもを預けて働こうとしても、保育士の勤務時間に合わせた保育園がない」と語る。

 こうした声を集め同ネットワークは15年8月、小田原市議会に、駅近くに送迎保育ステーションの設置を求める陳情を提出。これを受けて市が今年2月にまとめたニーズ調査によると、未就学児を育てる保護者の2割強から送迎ステーションの要望があったという。

 活動を支援する立正大学の外木好美講師(37)は「掘り起こせばもっと要望はあるはず。多様なニーズに対応する保育サービスが少ないのは、ママたちの声が届いていないからではないか」と分析する。

 同ネットワークは11月6日、同大と連携して2回目のシンポを開催。「子育て世代が定着する都市を目指して」と題し、学生たちが小田原でのケーススタディーに基づく事例を発表する。地元経済界の参加も得て、解決策を探るという。会場は駅前のおだわら市民交流センターUMECOで、午後2時から。申し込み・問い合わせは、キャンパスおだわら事務局電話0465(33)1890。