相模川・土丹層の露出減少 水制工は18年度に延期 厚木

相模川・土丹層の露出減少 水制工は18年度に延期 厚木

水制工の設置を検討している相模川、中津川、小鮎川が合流する付近 =厚木市厚木

 相模川の三川合流点付近の厚木市側右岸で粘土質の土丹層が繰り返し露出する問題で、台風の大雨などによる出水期が今月半ばに終わり、昨シーズンに比べて露出箇所が少なくなっている。

 三川合流点付近では、水流により礫(れき)河原の土砂がさらわれて下の土丹層が露出する現象が近年顕在化している。名産のアユの成育環境への悪影響や景観悪化、河川利用者の安全対策が必要になるなど、問題視されている。

 神奈川県厚木土木事務所によると、露出が見られるのは長さ約340メートル、幅約40メートルの範囲。2012年度から土砂を搬入する復旧工事を続けてきた。

 16年度は8〜9月に3度の台風に見舞われて浸水したが、現時点で礫河原に土丹層が現れているのは岸辺部分に限られる。昨年は9月中旬で大半の被膜土砂が流出し、大きな露出が見られた。

 同事務所相模川環境課は「昨シーズンに比べて水位上昇が少なかったためか、被覆した石を大きくした効果が出たのかはまだ分からない」と分析。冬の渇水期にはさらに川床まで被覆域を広げる工事を予定している。

 土丹層の露出現象は宮ケ瀬ダム建設など複合的な要因とされ、被覆はあくまで“対症療法”。流れの向きを制御して露出を抑える新たな試みとして16年度は水制工と呼ばれる構造物の設置を検討している。17年度も引き続き詳細設計を実施し、18年度の着工を目指すという。

 同課は「当初、水制工は17年度の設置を予定していた。巨石などを利用する大きな構造物になるため、効果を見極めるのに時間を要している」などと説明している。