タニタがヘルスメーターの会社から「タニタ食堂」に変ぼうを遂げたきっかけ

タニタがヘルスメーターの会社から「タニタ食堂」に変ぼうを遂げたきっかけ

(C)Shutterstock

株式会社タニタと言えば、計測器メーカーよりいまや『タニタ食堂』ブランドを持つ健康関連総合企業というイメージに変わりつつある。


そのタニタが宅配弁当市場に参入をしてから半年になる。



「今年2月から首都圏の1都3県で、タニタ食堂が監修した弁当を、給食業者のレパストが調理し、同社が宅配しています。名称は『からだ倶楽部』。メニューは、タニタ社員食堂でスタンダートとなった1食あたり500kcal前後、塩分は3g以下の朝夕食のセットで、厚生労働省が定める成人1日の野菜摂取目標の350gが摂取できることを特長にしています。ただし、セット価格は5日間で1万1,000円(税別、配達料込み)、1食あたり約1,000円ですから、決して安くはありません」(フードライター)


同社は宅配弁当と並行して、『タニタ食堂』の出店も加速させている。2018年度中に、現在の21店舗を、3倍の60店舗まで広げる計画だ。運営委託などの手法で全都道府県に店舗網を広げ、年商5億円を目標にしている。


同社は大正期である1923年に『谷田賀良倶商店』として創業。主にシガレットケースを作っていたのだが、長く赤字が続いていた。そこで、1987年に社長に就任した現社長の谷田千里氏の実父である大輔氏が、一念発起して体重計の開発に乗り出した。


「1994年に、乗るだけで体脂肪が測れる家庭用の『体脂肪計付きヘルスメーター』を開発しました。これが爆発的に売れ、ヘルスメーター市場で世界一にまで上り詰めたのです。ところが、2008年に大輔氏に“女性トラブル”が発覚し、千里氏から会社を追放されてしまったのです」(経済紙記者)



お家騒動は業績には直接的な影響はなかった。しかし、主力の体重計や体脂肪計は頻繁に買い替える商品ではない。最近は歩数計、塩分計、睡眠計、尿糖計など健康生活をサポートする商品を次々と投入しているが、体脂肪計に続く大型のヒット商品は生み出せず、年間売上高は足踏み状態だった。


「大輔前社長の功績は、1999年に本社の社員食堂をオープンしたとき、社員の健康の維持と増進を目的に、メニューは塩分控えめ、カロリーは500kcalに抑えるというアイデアを形にしたことです。それが千里社長の時代になってから、社員食堂がテレビに取り上げられたり、『体脂肪計タニタの社員食堂』本がシリーズ累計485万部という爆発的なヒットとなるなど光明が差した。そこで“若社長の道楽”という社内外の猛反対を押し切って展開を始めたのが『タニタ食堂』なのです」(同)


こうしてタニタは“体を量る”から“健康を図る”へと変貌を遂げたのだ。

関連記事(外部サイト)