アメ車が日本で売れない理由と中国で勝負せざるを得ない状況

アメリカの自動車が日本で売れないのは、ドナルド・トランプ米大統領が指摘しているように、日本市場が閉鎖的だからではない。アメ車が日本人の心に響かないだけの話だ。


昨年実績を見ると、日本市場でのアメ車販売台数は約1万3600台。一方、アメリカでの日本車販売台数は役666万1000台で、アメ車は約490分の1しか売れなかった。


日本はすでに自動車輸入関税をゼロ(アメリカはいまだ2.5%)にしており、アメリカでの完成車認証データはそのまま日本でも通用する。さらには少数しか輸入されないモデルに対しては、優遇措置まで設けている。


つまり、これだけ“ゲタ”を履かせても、売れないというのが現実なのだ。その象徴はフォードで、2016年1月に日本市場から撤退している。


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中国での生産と販売に賭ける

かつて1981年に日本政府はアメリカ政府の要求を受け、自動車輸出の制限を行うよう自動車業界に要請をした。メーカーは“自主規制”という形で摩擦解消を目指して努力し続けた。


ところが、台数を制限した結果、皮肉にもアメリカ市場で日本産の自動車にプレミアム価格が付くようになり、1986年に対米輸出は過去最高の343万台に達した。日米貿易摩擦で皮肉にも日本車人気に拍車が掛かったのだ。


その後は日系メーカーがアメリカへの工場進出を加速させ、完成車輸出から現地生産への切り替えが進んだが、それでも年間160〜180万台がアメリカへ輸出されている。


アメリカの貿易赤字(輸入超過)全体に占める日本の比率は、いまや10%以下にまで縮小している。アメリカにとって最大の赤字相手は中国だ。


「トランプ大統領が庇護する“デトロイトビッグ3”(GM、フォード、クライスラー)は、東京モーターショーに出展しなくなりましたが、北京と上海のモーターショーでは大々的にブースを構えており、中国での生産と販売に力を入れています。日本では武士の情けで優遇されても売れないので『日本を素通りして中国へ行こう』がデトロイト陣営の経営判断による選択結果であり、日米間の通商問題ではないのです」(経済ライター)


日本で失敗したが中国ではどうなるか。


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