北朝鮮ついにICBM発射!金正恩が指揮する「ミサイル開発競争」

7月4日、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射に成功したと発表した。これが事実ならば、いよいよアメリカ本土への攻撃が可能な核弾頭を搭載したミサイルの開発という目標に近づいたことになる。


北朝鮮の国営テレビは「ミサイルは新たに開発されたICBMで高度2800キロメートルに達した」と報じ、飛行時間は39分で「世界のあらゆる地点を攻撃可能だ」と言明した。


北朝鮮のミサイル発射について、アメリカのカリフォルニアにある核不拡散研究所は、「急増は2014年から」と分析している。振り返ってみると、故・金正日の18年間に16基を発射したのに比べ、際立って多くなっているのだ。


2014年19基、2015年15基、2016年24基で、今年は5月29日までに12基を発射、6月6日には米空母2隻を主にしたアメリカ打撃群と海上自衛隊の合同訓練をけん制するかのように地対艦巡航ミサイルを数発発射している。そして今回のICBMだ。


「建国70周年を迎える2018年9月9日へ向け『南北統一大戦の準備をせよ』との金正恩党委員長の指示が発射急増の背景ではないでしょうか。正恩の指示は、まず“最高司令官戦略打撃力”を完成させることで、具体的内容は、アメリカ全域を攻撃できる核搭載のICBM、特殊部隊用核リュック、アメリカ太平洋岸まで核弾頭を運んで発射できる潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、核分裂・融合技術を応用した中性子爆弾、米韓の国家基盤施設に対する『スタックスネット型マルウェア』によるサイバー攻撃などです」(軍事アナリスト)


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ミサイル開発で競争をさせて開発を煽る

先ごろ、アメリカ本土までは射程が届かない『北極星』を「実戦配備する」と明言したことは“最高司令官戦略打撃力”の第一歩だ。正恩が巧みなのは、打撃力完成に向かって、2種類のミサイルを別々のチームに担当させ、競い合わせるように開発していることだ。ひとつは今回発射したとみられる『火星』で、もうひとつが前述した『北極星』だ。


「今回のミサイルがICBMだとすれば『火星』ですが、現在は液体燃料を使用し、発射台から直接発射する『ホットローンチ方式』を採用しています。液体燃料なので実戦使用では少々難がありますが、推進力に優れています。これに対して『北極星』は固形燃料と『コールドローンチ』を採用しています。コールドローンチはSLBMでよく使用される方式で、圧縮ガスを使い、ミサイルを一度空中に押し上げた後、ロケットエンジンに点火します。こちらは固形燃料なので実戦での使用は容易ですが、推進力では劣ります」(同・アナリスト)


北極星はニューヨークやワシントンには届かない。アメリカが脅威と認識しない核ミサイル技術は、抑止力にならないわけで、正恩はいよいよアメリカの態度に苛立って、禁断のミサイルを発射したのだ。


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