気を付けたい「銀行カードローン」という名の借金

気を付けたい「銀行カードローン」という名の借金

ArchOneZ / PIXTA(ピクスタ)

破産せずに借金を減らす制度『個人版民事再生手続き(個人再生)』の利用者が、2016年は前年比13%増の9602件に上ったことが、最高裁判所のデータから分かった。これは2年連続の上昇で、昨年は自己破産件数も13年ぶりに増加に転じた。


「背景にあるのは『銀行カードローン』の利用者の急増です。利用者には大きく2系統あり、ひとつは自己破産や任意整理で借金をチャラにしてもらい『もう今後絶対に消費者金融や信販からの借金はしない』と決心したものの、破産後から10年が経ち、再び生活苦に陥り、外聞のいい“銀行系”で借りてしまったケース。もうひとつのパターンは借金の初心者です」(東京都内の司法書士)


2010年に『改正貸金業法』が施行され、消費者金融での借入総額が年収の3分の1に制限された。だが、銀行のカードローンは同法の規制を免れている。その結果、カードローンの貸付残高は急拡大し、法施行後5年間で1.5倍にまで膨らんだ。


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消費者金融より規模の大きくなったカードローン

「2014年度に銀行カードローンの貸付残高は4.6兆円と、消費者金融の貸付残高4.5兆円を初めて上回りました。2015年度はカードローン5.1兆円に対し、消費者金融は4.4兆円と差がさらに開き、2016年度はカードローンの貸付残高は5.6兆円と、消費者金融の貸付残高と大幅な差を付けるまでになっています」(金融ライター)


銀行にとって、カードローンによる貸し付けは、極めてリスクの低いビジネスだ。消費者金融が保証会社になるケースが多く、仮に貸し倒れたとしても消費者金融から回収すればいいからだ。


「メガバンクのM銀行のカードローンの保証は、消費者金融A社が行っていますが、A社も独自にカードローン業務を行っています。そのため、同じA社の与信を受けるにしても、A社は通ったがMバンクのカードローン審査では落ちるということがままあるのです」(同・ライター)


そもそもバブル時代と違い、生活苦が原因で借金をするわけで、給料が上昇しなければ今後も自己破産や個人再生は増えていくに違いない。関連のCMに出演している人気俳優や女優、アイドル、一流アスリートといった彼らは、笑顔で「手軽にできます」と言っている。しかし、“金を借りる行為”であることに変わりはないのだ。


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