日本とは全く違う!アメリカの政治家と映画俳優の関係

今年1月のゴールデングローブ賞授賞式で、映画女優のメリル・ストリープが、先のアメリカ大統領選挙を制したドナルド・トランプを暗に批判したことは、日本でもニュースになった。逆にオリバー・ストーン監督は、同選挙でヒラリー・クリントンの不支持を鮮明にしたほか、ロバート・デ・ニーロやジョニー・デップも政治について積極的な発言を行っている。


これらの事例は、日本の俳優やタレントが政治的な発言をするとバッシングを受けかねないのとは大きく異なる。ハリウッドの映画人は民主党寄りと言われるが、問題はそう単純ではない。


「クリント・イーストウッドのように、もともと共和党を支持する映画関係者は少数です。大統領選では、映画業界全体としてはクリントン支持が目立っていました。イラク戦争の際には、開戦の数日後に開かれたアカデミー賞授賞式で、マイケル・ムーア監督が『恥を知れ。ミスター・ブッシュ』と発言し、会場では拍手も上がった一方で、多くのブーイングにも包まれていました。とはいえ、これはオリバー・ストーン監督も指摘していることですが、映画人個々の思想は別として、ハリウッドは総じて常に“政権寄り”です」(ハリウッドに詳しい映画ライター)


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古くはチャップリンも

バラク・オバマが大統領選への立候補を表明した折には、マット・デイモンやジョージ・クルーニーらが資金集めに奔走している。歴史をさかのぼれば、第二次世界大戦後に東西冷戦が始まると、ハリウッドには『マッカーシーの赤狩り』の嵐が吹き荒れた。これは、1948年ごろから1950年代前半にかけて行われたアメリカにおける共産党員、および共産党シンパと見られる人々の排除の動きを指した言葉だ。


「共産主義者のレッテルを貼られた喜劇王のチャールズ・チャップリンは、ロンドンに向かう途中で当時のアメリカ法務長官から事実上の国外追放命令を受け、アメリカへ戻れなくなり、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームからも名前が消されています」(同・ライター)


欧米の映画人は「自分たちは言論人、メディアの一角だ」という気概を持つ人が多いからだろうか。日本のタレントたちが、せいぜいワイドショーで“ご意見”するのとは随分違う。


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