江戸前海苔をお得に食べられる「海苔オーナー制度」

千葉県にあるのにディズニーランドには“東京”と名乗られてきた。しかし、千葉でありながら千葉を名乗っていないのはディズニーランドだけではない。『江戸前海苔』も実はほぼ千葉県産だ。


「江戸前海苔は“東京の海苔”だと思われがちですが、実際には東京湾に面した内房地方などで200年前から作られており、江戸前海苔の約97%を千葉県産が占めています。しかし、ネーミングのせいか千葉県が海苔の産地だとはあまり認識されておらず、多くの人は千葉で海苔を作っていることすら知りません」(千葉県農林水産部水産課)


いま、その千葉の海苔が深刻な事態に直面している。品質が良い故に、お中元やお歳暮、贈答用として人気があったのだが、最近は海苔を贈り物にする習慣がなくなり、安価なスーパーやコンビニで売られる海苔の需要が高まっている。そのため高級海苔を作る生産者の数が減っているのだ。


そこで千葉県は今年から『海苔販売促進基本方針』という5カ年計画を打ち出し、その計画のひとつが9月に始動した。それが『海苔オーナー制度』だ。


「1口1万円で100枚の乾燥海苔をお渡しできます。品質は、有名デパートの贈答品売り場にある1万5000円クラス以上のものです。オーナーには、1月末に『天日干・海苔すき体験・漁場見学』というイベントに招待する予定で、9月1日の9時から200口限定で募集したところ、すでに430口以上の申し込みがありました。そのためオーナーの募集については終了させていただきました」(木更津市金田漁業協同組合)


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海苔不作の対策が急務

海苔には黒海苔のほか青海苔というものもある。同漁協のアピールポイントは、黒海苔に青海苔の胞子が少し混ざっている“青混ぜ海苔”で、この海苔はなかなか取れない貴重なもの。青混ぜ海苔は、独特のほろ苦さが癖になるほどおいしいといわれる。


しかし、昨秋はこの青混ぜ海苔がほとんど取れなかったという。青海苔が取れなかった原因のひとつには、クロダイによる食害があった。現在は、クロダイへの対策が急務の問題になっている。


「クロダイは青海苔も含め、海藻類を全部食べてしまうのです。クロダイ対策をしたいところですが、クロダイの放流をしている団体もあり、そういう人たちとの話し合いの場を設けながらやっていかなければなりません」(同・組合)


海には柵や防護壁が設けられないところが悩ましい。


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photo-o.com / PIXTA(ピクスタ)

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