スパコン開発者逮捕 NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』が容疑者出演回を放送中止

記事まとめ

  • スパコン開発のベンチャー企業の代表取締役らが、詐欺容疑で東京地検に逮捕された
  • この逮捕者は、NHK『プロフェッショナル』に出演予定であることが予告されていた人物
  • SNSでは驚きの投稿が拡散され、NHKは放送中止を決定し、ウェブサイトの内容を削除した

NHK「プロフェッショナル」次回出演者逮捕の波紋

12月4日放送の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)は、バイオリニストの樫本大進氏が取り上げられた。樫本氏は世界最高峰のオーケストラである『ベルリンフィルハーモニー管弦楽団』を束ねるコンサートマスターを8年間にわたって務めている。番組では、撮影がほぼ許されない舞台裏を独占取材し、“猛獣”とも称される名うての個性派集団を樫本氏が束ね、極上のハーモニーを作り出す過程が放送されていた。


そして、番組の最後に《スーパーコンピューター開発者 齊藤元章》のテロップとともに来週11日の番組予告が放送された。


ところが、翌日のニュースで《経産省が所管する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から事業費用を水増しした実績報告書を提出し、助成金約4億3100万円を騙し取ったとして、東京地検特捜部は5日、詐欺容疑で、スーパーコンピューター開発のベンチャー企業『ペジーコンピューティング』(東京)の代表取締役・齊藤元章容疑者ら2人を逮捕した》と報じられたのだ。前日に同番組を見ていた視聴者は驚き、SNSなどで《プロフェッショナル出演予定の齊藤元章が逮捕されてる》といった投稿が拡散された。


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短期的利益を出しづらいことが影響か

「NHKは放送中止を決め、“孤高の開発者”などと紹介していたウェブサイトの内容を削除しています。齊藤さんはスパコン高性能化の必要性を提唱し、ペジー社などが開発したスパコン『暁光』は1秒間に約1京9000兆回(京は兆の1万倍)の計算速度を記録して、世界のスパコンの計算速度ランキングで4位になりました。われわれ日本人こそが次世代スパコンを開発し、新世界を創出しなくてはならないと中国を敵視していましたから、中国の陰謀説さえ流れています」(スーパーコンピューター研究者)


NEDOによると、ペジー社は2010〜2017年度に事業5件の助成金を交付されている。一方、ビジネスとしてはあまりうまくいっていなかったと指摘する関係者もいる。


「スパコンは数十年先を見据えて開発されることと、開発には巨額の費用を要することから、投資額に比べて短期的な利益を得るのが難しいビジネスです。『暁光』は実用性が低いという評価でしたから、無理をしたのかもしれません」(経済ライター)


ペジー社には、フリージャーナリストの伊藤詩織さんへの準強姦容疑で世間の注目を浴びた、元TBS記者の山口敬之氏が顧問に就いていた。このことでもひと波乱あるかもしれない。


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