アピールポイントを生かせずにコンビニの台頭を許したミスドに復活の道はあるのか?

アピールポイントを生かせずにコンビニの台頭を許したミスドに復活の道はあるのか?

(C)Shutterstock

ドーナツチェーンの『ミスタードーナツ』は、清掃用品レンタル大手のダスキンが運営している。


そのダスキンの経営不振の煽りを受けて、ミスドにも危機が訪れている。



ここ数年のダスキンは、客離れが極めて緩やかであったため、利益がじりじりと減少しても原因に気付かなかった。しかし、2017年3月期第1四半期の連結決算営業利益で61.6%減という、大幅な減収減益に陥った。


「ミスドを中心とするフードグループの経営も深刻で、今期の売上高は4.3%減。営業利益は4億円の赤字です。ミスドなど外食産業の市場規模は、コンビニエンスストア台頭の影響から1997年の29兆円をピークに下降線をたどっています。そして、近年はコンビニがレジの横にドーナツを設置して販売を始めたことによって、ミスドは追い打ちを掛けられました。いわゆる“ドーナツ戦争”での敗北です」(外食産業ライター)


ミスドグループの営業利益は3期連続の赤字で、それにつれてミスドの店舗数も減少の一途にある。2012年3月末には1373店舗あったものが、2016年3月末には1271店にまで減っている。今年の春には同業の『クリスピー・クリーム・ドーナツ』も相次いで閉店して話題になったが、ミスドもハイペースでび閉店を余儀なくされている。まさに外食ドーナツ冬の時代である。


ミスドの1号店は1971年4月の開業で、マクドナルド(同年7月)やケンタッキーフライドチキン(1970年11月)と並ぶファストフードの老舗である。その創業以来の伝統が“手作り”なのだが、この事実は意外と知られていない。



「ミスドにはコンビニドーナツにはない“豊富な品ぞろえ”、“店内手作り”、“熱烈なファン”という3つの大きな特徴がある。創業以来、全店舗が生地からドーナツを作ってきたのです。ところがファンの半数でさえ、手作りのことを知りませんでした」(食の歴史に詳しいジャーナリスト)


店舗数を減らしているとはいえ、ミスドはドーナツチェーンでは圧倒的な勢力を誇る。だが、ドーナツ販売をしているコンビニ三大大手、セブン―イレブン、ローソン、ファミリーマートの総店舗数は4万店を超えている。販売規模ではとても太刀打ちできない。


手作りという鮮度の高い付加価値を持ち腐れにしてきてしまったミスド。巻き返しができるだろうか。

関連記事(外部サイト)