植松被告、手袋し出廷 裁判長「秩序乱せば退廷」と注意 相模原殺傷公判

植松被告、手袋し出廷 裁判長「秩序乱せば退廷」と注意 相模原殺傷公判

相模原事件の公判が開かれる横浜地裁=横浜市中区で、銭場裕司撮影

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、利用者ら45人を殺傷したとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元同園職員の植松聖(さとし)被告(29)に対する横浜地裁(青沼潔裁判長)の裁判員裁判は10日、植松被告が出廷して証拠調べが行われた。被告は8日の初公判で右手の小指をかみ切るような動作をして暴れるなどしたため退廷を命じられ、同日午後の審理は被告不在で行われていた。

 起訴状などによると、植松被告は16年7月26日未明、意思疎通のできない障害者を殺害しようと考え、園に侵入し刃物で利用者ら19人を殺害、26人に重軽傷を負わせたとされる。

 スーツ姿で出廷した植松被告は、初公判で暴れたこともあり、手に白い手袋がはめられていた。青沼裁判長は開廷前「被告本人にも注意しておきます」と切り出し、「法廷の秩序を乱す行為があれば退廷を命じる。行動は慎んで」と告げた。その間、被告は少しうつろな表情で話を聞き、「はい、申し訳ないです」と述べた。

 植松被告は園の通用口から入り、居住棟1階の部屋の窓ガラスを割って侵入、事件に及んだとされる。検察側は、居住棟各所に遺留された刃物や結束バンドなどの写真を示し、犯行状況を説明した。

 植松被告は起訴内容を認めており、被告の責任能力の有無と程度が最大の争点となる。検察側は、被告が事件前にハンマーを買うなど計画性があり、意思疎通できないと判断した障害者を選んで襲撃している点などから一貫性もあったとし、完全責任能力があったと指摘。弁護側は、被告が大麻を常用していた点を挙げ「大麻精神病あるいはその他の精神疾患が与えた影響で、善悪を判断する能力、あるいは行動をコントロールする能力もなかった」として無罪を主張している。【中村紬葵、国本愛】

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