敬老乗車証見直し、私立高補助金廃止 京都市が新たな市民負担示唆

敬老乗車証見直し、私立高補助金廃止 京都市が新たな市民負担示唆

京都市役所=飼手勇介撮影

 深刻な財政難に陥る京都市が、市民サービスの削減を含む行財政改革メニューをまとめたプラン「行財政改革の視点」の全容が判明した。年末の素案で示された、高齢者向けの敬老乗車証の利用料見直しは「2021年度半ば以降」と明記。新たに、民間保育園職員の処遇改善に向けた補助金見直しや、消防音楽隊・カラーガード隊の廃止などを盛り込んだ。12日の市議会委員会で正式に公表する。【小田中大】

 民間保育園職員の処遇改善に関する補助金は市保育園連盟に支出し、各園に配分している市独自の制度。20年度当初予算では約35億円に上ることから、削減を視野に22年度に見直す。また、私立高校への教育奨励補助金(20年度約5000万円)を21年度に休止。消防音楽隊などは22年度以降に廃止する。

 また、新型コロナウイルス禍でインバウンド(訪日外国人)が見込めないため、世界12カ所にある海外情報発信拠点(同約4500万円)は縮小を検討。地元企業への外国人・東京圏在住者雇用促進事業(同計約5000万円)も、市民の雇用対策を重視するため休止する。

 プランでは、保育士の処遇改善などで60億円▽敬老乗車証52億円▽保育料軽減16億円▽障害者医療費助成12億円――など、計204億円の市独自事業があると指摘。事業額の大きい福祉、医療、子育て支援についても、22年度以降に「受益者負担について不断の検証、見直しを実施」と明記し、新たな負担増を示唆した。

 市が不足分の財源を穴埋めするため続けてきた「公債償還基金」(20年度当初で残高約1400億円)の計画外の取り崩しは、脱却を目指すものの「急に行えば市政運営への影響が極めて大きい」と判断。1年分の償還額(約500億円)は維持するとしたが、1000億円近くは取り崩しを容認する格好となった。

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