筑波大推薦入試 受験生に体重、体形尋ねる 「人権上問題」指摘も

筑波大推薦入試 受験生に体重、体形尋ねる 「人権上問題」指摘も

筑波大 入試で体重書かせる

筑波大推薦入試 受験生に体重、体形尋ねる 「人権上問題」指摘も

筑波大キャンパス=茨城県つくば市で2013年9月、相良美成撮影

 筑波大(茨城県つくば市)が医師を養成する医学群医学類の入試の適性検査で、身長や体重を記入させていた。関係者への取材では「痩せている」「太っている」「筋肉質」の3択から体形を選ぶ質問もあった。受験生側や専門家から「人権上おかしいのではないか」と疑問視する声が上がっており、大学は今後見直すかどうか検討する。

 筑波大によると、2018年度から医学類の一般入試と推薦入試で採用している適性検査に、体重や体形に関する質問が含まれている。SCT(文章完成法テスト)と呼ばれる心理テストで、「子どもの頃、私は」など書きかけの文章に続けて短文を記述させ、性格や適性などを読み取る。医療現場や企業の採用試験などで広まっている。

 SCTの普及をはかる日本SCT学会は、体重などを尋ねる理由について、「筋肉質だとエネルギーが多い」など、体格と活力の関連性があるという研究結果があるためと説明。筑波大の入試担当者は「様式を崩すと試験の妥当性が毀損(きそん)される可能性があるため、加工せずそのまま使用している」と話す。

 ただ、体重の欄などは使用目的に応じて削除できるという。SCTの導入を検討している企業に説明会を開いている「キャリア・サポート」(名古屋市)によると、プライバシー侵害を懸念し、導入を断念する企業もあるという。

 関係者によると、昨年11月に筑波大の推薦入試を受験した大阪府内の高校3年の女子生徒は、「なぜそんなことを聞かれるのか」と疑問に感じ、不信感を抱いたという。同学会会長で、法政大理工学部の伊藤隆一教授は「筑波大側はもっと配慮すべきだった。事前に相談してくれればよかったのに」と話した。

 大阪市立大人権問題研究センターの島和博・専任研究員(社会学)は「受け手によっては、ハラスメントに感じる。少数であっても不快に思う人がいるという事実を受け止めないといけない。今後も続けるのなら合理的な説明が必要だ」と話している。【道下寛子】

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