「まるで災害」 新潟・記録的大雪 除雪追いつかず事故多発 4人死亡、33人けが

「まるで災害」 新潟・記録的大雪 除雪追いつかず事故多発 4人死亡、33人けが

降り積もった雪を除雪する重機=新潟県上越市内で2021年1月10日午後3時34分、石塚誠撮影

 記録的な大雪になっている新潟県内は11日、雪の峠は越えたとみられるが、2メートル超の積雪がある上越市などでは除雪が追いつかない状況が続いている。除雪中の事故も相次ぎ、10日午後から11日にかけて4人が死亡、11日に少なくとも33人がけがをした。死者はいずれも1人で作業していた。【石塚誠、池田真由香、井口彩】

 上越市内で雪に埋もれた車付近をスコップで除雪していた30代女性は「あすは仕事に行かなければいけないが、まるで災害のようだ」と途方に暮れた様子だった。

 上越市はこの日、2回目となる大雪対策本部を市役所で開いた。市によると、病院や駅などに通じる主要道路を優先して除雪を進めているが、能力をはるかに上回る積雪があるため、見通しが立っていない。

 市は100を超える業者と除雪を進めており、まず市内5カ所の雪捨て場へのルートを確保。今後、開設予定の雪捨て場2カ所へ通じる主要道路の除雪も進める。市は15日まで市内の小中学校などの休校を決めた。村山秀幸市長は「まずは雪捨て場を確保することが重要。除雪業者もすごく疲弊した中でやっていただいている」と述べ、不要不急の外出や路上駐車を控えるよう呼びかけた。

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 三条市長野では10日午後5時40分ごろ、会社員の酒井貞行さん(64)が自宅脇の通路で倒れ死亡した。死因は内因死。三条署によると、自宅2階の屋根の除雪中に雪とともに転落したとみられる。

 新潟市秋葉区鎌倉では10日午後4時ごろ、農業の米田静夫さん(84)が自宅玄関脇で雪に埋もれ死亡した。秋葉署によると1人で落雪に巻き込まれたとみられる。

 上越市頸城区手島では10日午後5時半ごろ、無職の上野トシさん(87)が自宅近くで手押し式の除雪機で玄関付近を除雪中、出血性ショックで死亡した。足などに刃でかかれたような傷があり、上越署は除雪機に巻き込まれたとみている。

 三条市南四日町4では11日午前10時20分ごろ、無職の外川信秀さん(66)が自宅近くの用水路(幅約70センチ、深さ約90センチ)に転落し死亡した。死因は水死。三条署によるとそばに雪かき用シャベルがあり、1人で自宅付近を除雪中に誤って転落したとみられる。

 72時間降雪量では、上越市高田(178センチ)▽糸魚川市能生(163センチ)▽新潟市秋葉区(110センチ)で観測史上1位を記録した。11日午後4時現在の積雪深は上越市安塚281センチ▽十日町市275センチ▽柏崎市117センチ▽新潟市中央区59センチ。例年は雪が少ない地点でも、平年の5〜8倍超を観測した。

 県は10日夜、連日の降雪で雪下ろしが追いつかないとして、自衛隊に柏崎市への災害派遣を要請。高齢者施設の除排雪作業に携わり、11日夕に撤収を要請した。今回の大雪による派遣要請は上越市に続き2例目。

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