「孤立していた家は片付け遅れている」 依然、ボランティア必要 台風19号から3カ月

「孤立していた家は片付け遅れている」 依然、ボランティア必要 台風19号から3カ月

住宅の裏で崩れた土砂を撤去するボランティアたち=福島県いわき市三和町合戸で2020年1月12日午前11時24分、寺町六花撮影

 東日本各地を襲った台風19号の上陸から12日で3カ月がたった。多くの被災地ではボランティアニーズが一段落したものの、今なお手助けを必要としている地域がある。寒さを理由にボランティアの募集をいったん中止したケースもあり、春も見据えて長期的な支援が必要だ。

 浸水や土砂崩れといった被害があった福島県いわき市。裏山が崩れた三和町合戸(みわまちごうど)の吉田キミ子さん(82)宅では12日、5人のボランティアらが敷地から土砂をかき出した。崩れた土に覆われて浄化槽の点検ができず、汚水の臭いが気になっていたといい、吉田さんは「本当にありがたい」と喜んだ。

 いわき市の災害ボランティアセンター(VC)は現在、週末のみボランティアを募集しており、この日は52人が集まった。被災者からの相談はほぼ毎日あり、市社会福祉協議会の鯨岡姫代美(きよみ)センター長は「要援護者や、地域で孤立していた人は片付けが遅れている」と話す。

 全国社協によると、ピーク時に14都府県104市町村で開設されたVCの大半は閉鎖されて各社協に役割を移行し、現在は宮城、福島、栃木、埼玉、長野の5県7市町に減った。このうち宮城県丸森町では、被災家屋の清掃などの需要があり、平日で50人、休日で150人程度のボランティアを募っている。長野県では農協やNPOでつくる団体がリンゴ畑でがれきの撤去などを進めていたが、気温の低下や降雪で活動が難しく、ボランティアの募集を中止した。「暖かくなる3月以降に再開する可能性がある」としている。

 台風19号でこの3カ月間に活動したボランティアは、2019年9月の台風15号を含めて19万3012人(19年12月24日現在)。18年の西日本豪雨の同期間(22万4536人)よりやや少なく、時間がたつにつれて人数が減る傾向は同じだ。

 全国社協地域福祉部の小川耕平副部長は「被災者の困り事を聞いたり、子どもの遊び相手をしたりといったニーズはある。息の長い支援が求められる」と協力を呼び掛けている。

 内閣府によると、全国で唯一、福島県に避難所が残っており、116人が身を寄せている。【奥山はるな、寺町六花、藤田花】

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