長野県が「医療非常事態宣言」発令 知事「危機に直面」、臨時病床50床増設へ

長野県が「医療非常事態宣言」発令 知事「危機に直面」、臨時病床50床増設へ

長野が「医療非常事態宣言」

長野県が「医療非常事態宣言」発令 知事「危機に直面」、臨時病床50床増設へ

医療関係者と共同記者会見に臨む阿部守一長野県知事(右)=県庁で2021年1月14日午後5時9分、島袋太輔撮影

 長野県は14日、新型コロナウイルス感染者を受け入れる医療提供体制の切迫度を3段階で示す「医療アラート」の最高レベル「医療非常事態宣言」を全県に発令した。県が新型コロナ患者用に確保している350床のみでの使用率を示す「実質病床使用率」が13日午後8時時点で53・1%と発令要件の一つを満たして「医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される状態」と判断した。これを受け臨時でコロナ病床を50床増やす調整に入った。

 同日の対策本部会議で決定。県は、人との接触機会を減らした上で、高齢者と基礎疾患のある人を対象に不要不急の外出自粛を要請した。また、感染拡大地域への訪問と多人数、長時間などの感染リスクの高い会食を控えるよう呼び掛けた。

 同日、医療関係者と共同記者会見を開いた阿部守一知事は「県内の医療は危機に直面している。これ以上負荷が大きくなると深刻になり、救える命が救えなくなる」と述べた。

 オンラインで参加した松本市立病院の中村雅彦院長は、コロナ病床25床を上回る26人が入院しており、「いわゆるオーバーフローの状態になっている」と説明した。認知機能が低下した70歳以上の高齢者が約半数を占め、看護師は生活介助などもこなすため負担が大きくなっていると危機感をあらわにした。

 また県は、南信州圏域で県独自の感染警戒レベルを3(警報)から4(特別警報T)に引き上げた。レベル5は松本市▽小諸市▽佐久市▽軽井沢町▽御代田町――の5市町。4は佐久▽上田▽諏訪▽南信州▽松本――の5圏域。3は残り5圏域。

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 県と長野市は14日、新型コロナ感染者2人が死亡したと発表した。県内の死者は計21人。また新たに51人の感染を発表した。県内の感染者は計1819人。主な自治体別の内訳は、松本市7人▽長野市6人▽上田市、白馬村各5人――など。【島袋太輔】

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