阪神大震災25年 戦後初の大都市直下型地震 記憶と教訓、継承へ模索

阪神大震災25年 戦後初の大都市直下型地震 記憶と教訓、継承へ模索

「生」の文字をかたどった石積みの前で黙とうする人たち=兵庫県宝塚市で2020年1月16日午後5時46分、平川義之撮影

 6434人が亡くなった阪神大震災の発生から17日で25年となる。戦後初の大都市直下型地震は、防災対策や被災者支援、復興計画のあり方など数々の課題を浮き彫りにする一方、全国からボランティアが集まり「ボランティア元年」という言葉も生まれた。被災地では現在、復興事業が終わろうとしているが、災害公営住宅(復興住宅)に入居する高齢者の孤立化など課題も多く残る。全国で災害が頻発する中、「阪神」の記憶と教訓を継承しようと模索が続く。

 阪神大震災は1995年1月17日午前5時46分に発生。最大震度7の揺れが神戸や阪神地区、淡路島などを直撃した。死者は災害関連死を含め6434人、行方不明者3人、負傷者4万3792人。約25万棟が全半壊し、電気や水道、ガスや交通機関などインフラにも大きな被害が出た。

 被災地の復興を目的とした再開発事業は、最後まで残っていた神戸市長田区の新長田駅南地区(20・1ヘクタール)で2023年度にも完了する見通しとなった。高層ビルの建設で地区の人口は震災前を超えたが、街のにぎわいは十分に取り戻せていない。

 兵庫県内の復興住宅では、被災者として入居した世帯の割合が5割を切った。県によると、入居者全体の高齢化率(65歳以上の割合)は19年11月末で53・7%と過去最高を更新。孤独死を防ぐため、非被災者を含めた新しいコミュニティーづくりが急務となっている。

 自治体が民間の賃貸住宅を活用して準備した「借り上げ復興住宅」では入居期限(20年間)を迎え、行政が被災者に立ち退きを求める訴訟が相次ぐ。神戸市は20年2月、最後に期限が切れる10世帯に対して転居の意向確認に入るが、引っ越し先で高齢者が孤立化するとの指摘もある。

 一方、阪神大震災を経験したボランティアたちは、東日本大震災や熊本地震などの被災地で、福祉やまちづくりなどそれぞれの特色を生かして活躍している。「語り部」の高齢化が進む一方で、若い世代の間で震災を学び伝える動きが広がっており、震災を風化させないための努力が続けられている。【阪神大震災取材班】

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