「埋め立てをやめろ」 辺野古、新たな埋め立てに市民ら抗議

「埋め立てをやめろ」 辺野古、新たな埋め立てに市民ら抗議

辺野古沿岸部の埋め立て海域拡大に怒りの声を上げる市民ら=沖縄県名護市辺野古で2019年3月25日午前9時21分、石井尚撮影

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に反対が7割超を占めた県民投票から約1カ月。政府は25日、対話を求める沖縄の声を聞かず、新たな海域への土砂投入に踏み切る。埋め立て予定海域近くの米軍キャンプ・シュワブのゲート前にはこの日も朝早くから多くの市民らが集まり、「絶対に許せない」「埋め立てをやめろ」などと抗議の声を上げた。

 新たな海域への土砂投入に抗議しようと、キャンプ・シュワブのゲート前には午前7時過ぎから座り込みの参加者が続々と集まった。通行する車両に「土砂投入をやめろ」などと書かれたプラカードを掲げて訴え、午前9時過ぎからは「工事を止めろ」などとシュプレヒコールを上げながら歩道を行進した。

 昨年9月の知事選で移設に反対する玉城(たまき)デニー氏が勝利しても、今年2月の県民投票で埋め立て反対が7割超となっても、一顧だにされない沖縄の「思い」。抗議活動に参加した宜野湾市の横田チヨ子さん(90)は「沖縄の民意が無視されるのは、本当に悔しい」と目に涙を浮かべた。そのうえで「安倍晋三首相は一度、沖縄を訪れて、この反対する沖縄の人たち、この状況を見てほしい。そして、新基地を造りたいというのならば、きちんと説明すべきだ」と訴えた。

 本部(もとぶ)町の崎浜秀晴さん(77)は「県民投票で結果が出たのに、工事が進んでいくのは沖縄がバカにされているようなものだ。許せない。絶対に工事は反対だ」と怒りをにじませ、全国の米軍専用施設の約7割が沖縄に集中する現状に「沖縄ばかりになぜ基地負担を押しつけるのか」と声を上げた。那覇市の城間勝さん(73)も「これまで沖縄の人たちは海で命を育んできた。そこに土砂を入れられるのは自らの命を削られるようなものだ」と憤った。

 この日は辺野古沿岸部の海でも土砂投入に反対する人たちが船に乗り、抗議活動をした。【石井尚】

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