新型コロナ ウイルス17日生存の可能性 クルーズ船客室内 米CDC報告

新型コロナ ウイルス17日生存の可能性 クルーズ船客室内 米CDC報告

横浜港の大黒ふ頭に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」=横浜市鶴見区で2020年2月22日、本社ヘリから

 新型コロナウイルスの感染が拡大した英国船籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、感染者が滞在していた客室内にこの感染者が下船してから17日後もウイルスが残っていた。米疾病対策センター(CDC)が23日にウェブサイトに掲載した調査報告書で明らかにした。ウイルスは客室の表面部分に残っており、接触などで感染を引き起こすかどうかは不明だが、環境によってウイルスの生存期間が2週間を超える可能性が出てきた。

 調査報告書は、CDCの新型コロナウイルス対応チームなどがまとめた。クルーズ船でのウイルスの感染拡大例を分析し、閉鎖的な環境で多数の国出身の旅行者や乗員を介して感染が拡大しやすいことを警告している。この中で、ダイヤモンド・プリンセスで感染者の下船により空室になった客室内の表面から、消毒が実施されるまで17日間ウイルスが検出された事例を紹介した。

 一方、CDCが17日公表した日本の研究者らの調査では、ダイヤモンド・プリンセスで乗客・乗員への食事提供を担っていた乗員に感染が拡大していたことが判明した。最初に確認された乗員の感染者は食事提供に従事する乗員で、横浜入港前の2月2日に発熱していた。また横浜での検疫開始後の2月9日に運航会社が乗員を調査したところ、31人に発熱があり、うち20人が食事提供従事者だった。

 日本の研究者らの調査報告書によると、これまでに確認された感染者で最初に発症した乗客は1月22日に症状が出ていたが、その後も横浜まで乗船。船内では、「香港で1月25日に下船した乗客の感染が確認された」との情報が2月1日に伝わるまで感染リスクは認識されておらず、最初の発症から少なくとも約10日間のタイムラグがあった。報告書は「乗客から食事提供の乗員を介して、他の乗客・乗員に感染が広がったことを示唆している」と述べている。【秋山信一】

関連記事(外部サイト)