文科省、初めて教員不足の全国調査へ 免許更新制見直し議論に活用

文科省、初めて教員不足の全国調査へ 免許更新制見直し議論に活用

萩生田光一文科相

 小中学校で年度初めに必要な教員を配置できない事態が全国で相次いでいることを受け、萩生田光一文部科学相は6日の閣議後記者会見で、都道府県や政令市など公立小中学校の人事権を持つすべての自治体を対象に、今年度の始業日の欠員数を調査することを明らかにした。一部の自治体を抽出して調べたことはあるが、全国一律の調査に乗り出すのは初めて。

 対象は47都道府県と20政令市、独自の人事権を持つ大阪府北部の3市2町がつくる「豊能地区教職員人事協議会」の68団体。公立小中学校で今年度の始業日に配置できなかった教員数やその影響などについて報告を求める。欠員を5月1日までに補充できたかどうかも追跡調査する。

 文科省が2017年度に8道県3市を抽出して実施した調査では、年度始業日の欠員は小学校で316人、中学校で254人だった。欠員の背景には、産休や育休を取得する教員が増える一方、代役となる非正規の講師の候補者不足などがある。講師は教員免許保有者が原則だが、教員免許更新制で必要な講習を受けずに失効するケースが相次いでいることが一因とされる。

 中央教育審議会は、教員免許更新制の抜本的見直しについて議論しており、文科省は今回の調査結果を中教審に示すことにしている。萩生田氏は「義務教育は国の責任。新年度に担任の先生がいないなんていう事態を今後生むことがないよう、しっかりと検討を加えていきたい」と述べた。【大久保昂】

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