感染状況ステージ判断に「入院率」新設 指標見直し原案判明

感染状況ステージ判断に「入院率」新設 指標見直し原案判明

衆院厚生労働委員会で立憲民主党の山井和則氏の質問に答える新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=国会内で2021年3月31日午前9時48分、竹内幹撮影

 政府の有識者会議「新型コロナウイルス感染症対策分科会」が検討している感染状況を表す4段階のステージを判断する指標の見直しの原案が判明した。新型コロナで療養中の人がどのくらい入院できているかを示す「入院率」を新設。指標の各数値も見直す。感染者数が少ない段階でも、増加を見越して都道府県に対策を促す指標も提案する。

 分科会は昨年8月に指標を作成。都道府県知事が段階ごとの対策を講じる判断材料で、最も感染が深刻なステージ4は緊急事態宣言を発令する目安とされる。

 冬の第3波では都市部を中心に病床が逼迫(ひっぱく)し、本来は入院が必要な高齢者や中等症の患者がすぐに入院できず、自宅待機中に悪化して亡くなるケースが相次いだ。分科会が政府と協議し、十分な医療を提供できているか見るために療養中の感染者数に対する入院者数の割合「入院率」を採用する。原案では入院率40%以下がステージ3、25%以下がステージ4とした。

 人口10万人あたりの療養中の感染者数は、ステージ3を15人から20人に、ステージ4を25人から30人に改める。病床使用率は病床全体と重症者用病床のいずれも、ステージ3が20%以上、ステージ4が50%以上に一本化。検査件数に占める陽性の割合は、ステージ3を10%から5%へと厳しくし、ステージ4を10%のままで据え置く。人口10万人あたりの新規感染者数と、感染経路が不明な感染者数の割合は変更しない。

 感染拡大の予兆を評価できる新たな指標も検討する。ステージ3に達していない段階でも、早期に自粛要請などの対応を都道府県に促すためだ。新規感染者数が週単位でどれだけ増加し続けているか、歓楽街の滞留人口がどれだけ増えているかといった内容を想定するが、いずれも数字の目安は設けない方向だ。【原田啓之、阿部亮介】

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