科研費4位、トップ10で唯一の地方私立 新潟医福大、躍進の理由

 文部科学省の科学研究費助成事業(科研費)の2018〜20年度の累計採択件数ランキングが公表され、新潟医療福祉大(新潟市北区)が、スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野で4位にランクインした。トップ10のうち、地方の私立大は同大のみ。躍進の理由を探った。【北村秀徳】

 「科研費の採択件数は、社会貢献度を測る大きな指標。(4位は)非常にうれしい」。研究・産官学連携担当の大西秀明副学長(理学療法学)は躍進をこう受け止め、「風通しの良い研究環境が整っていることが今回の成果につながった」と説明する。

 ランキングは18年度から、新たな分野による評価が始まった。横断的な研究を奨励するため、「スポーツ科学」と「リハビリテーション科学」を含む分野を導入。同大は、スポーツ科学とリハビリテーション科学がそろう数少ない総合大学の一つで、こうした事情がランキングを押し上げたようだ。

 同大は、学科や分野を問わず、研究者から地域住民まで参加して共同研究に取り組む「運動機能医科学研究所」を10年度に創設。脳科学や神経科学、スポーツ科学などの分野横断的な研究を進めてきた。科研費のランキング上位には病院のリハビリ科や整形外科での研究が多く、今回1位の筑波大など医学部と付属病院を持つ大学が並ぶが、ここに割って入り、トップ3入りを目指すという。

 アスリートの競技寿命は、人生の中で極めて短い上、故障を理由に選手生命を絶たれることも多い。同大の佐藤大輔・医療福祉学研究科長(スポーツ神経科学)は「スポーツは『する』方に視点が行きがちだが、故障を理由にリハビリを学んだり、なぜけがをしたのか研究をしたりと、いろいろな道が開かれてくることもある。スポーツをする、見る、支えるを多角的に研究できる環境で、スポーツという文化のいろいろな道を切り開けたら」と話した。

科学研究費採択件数ランキング

(スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野 18〜20年度の新規採択の累計)

順位 機関名    新規採択件数  配分額

 1 筑波大     106    25170

 2 順天堂大     85    15010

 3 東京大      79    23640

 4 新潟医療福祉大  66    14370

 5 早稲田大     60    14360

 ※文部科学省の発表による。配分額の単位は万円。

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