変異株疑い2039人 ワクチン効果低下懸念の株、関東や東北で

変異株疑い2039人 ワクチン効果低下懸念の株、関東や東北で

変異株疑い例を2039人確認

変異株疑い2039人 ワクチン効果低下懸念の株、関東や東北で

新型コロナウイルスの英国由来の変異株(1nmは100万分の1ミリメートル)=国立感染症研究所のホームページより

 厚生労働省は7日、感染力が強いとされる新型コロナウイルス変異株について、自治体が実施するスクリーニング(ふるい分け)検査で疑い例が43都道府県で計2039人(6日時点)確認されたと発表した。大阪府、兵庫県で4割弱を占めた。一方、免疫やワクチンの効果を低下させる可能性のある変異株が関東や東北を中心に増加しており、6日までに1553人(検疫5人を含む)の感染が確認された。

 国が感染拡大を懸念する主な変異株は英国、南アフリカ、ブラジル由来。変異株のうちゲノム(全遺伝情報)の解析によって、遺伝子配列が確定したのは1038人(検疫152人を含む)で、英国由来が36都道府県で計815人に上る。スクリーニング検査による疑い例は前週比で839人増加。大阪497人(前週比185人増)、兵庫272人(同39人増)、東京99人(同80人増)、北海道94人(同28人増)となった。

 一方、感染力が強いとされる変異はないが、免疫やワクチンの効果の低下が懸念される変異株が関東や東北で増加しており、1カ月余りで1159人増えた。仙台市によると、2月下旬〜3月25日、一定のウイルス量がある208検体のうち8割がこの変異株だった。

 また、国立感染症研究所は7日、国内で報告された変異株の疫学分析結果を初めて公表。英国由来は海外での報告と同様に、従来株よりも感染力が高く1人が平均何人に感染させるかを表す「実効再生産数」が、従来株の1・32倍だとした。小児への感染は、従来株が比較的低いのとは異なり、他の世代と大きく変わらなかった。

 感染研は今年1月からの緊急事態宣言に触れ「従来株の実効再生産数が1未満だったのに対し、英国由来が1を上回っていたことは、従来の感染対策だけでは十分に制御することが困難である可能性を示唆する」と指摘。「医療需要が急増した際の対応策の構築を急ぐとともに、速やかに社会的な感染機会の抑制を図る強力な対策を行うこと」を推奨した。【金秀蓮】

関連記事(外部サイト)