世田谷と八王子にワクチン 連絡は到着30分前で職員大慌て

世田谷と八王子にワクチン 連絡は到着30分前で職員大慌て

届いたワクチンを専用冷凍庫に移す世田谷区職員=世田谷区内の公共施設で2021年4月8日、加藤昌平撮影

 東京都内で初めて新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種が始まる世田谷区と八王子市に8日、計約2000人分が到着した。両区市在住の高齢者のごく一部の量にとどまり、今後の追加到着予定はまだ不透明だ。自治体職員らは、初めての対応に慌ただしく準備を進めている。【加藤昌平、野倉恵】

 8日に世田谷区に到着したのは約1000人分で、区の高齢者約18万6000人の1%未満(約0・5%分)にとどまる。4月下旬に第2陣の約500人分が届く予定だが、第3陣以降は未定という。

 8日午前9時15分ごろ、区内の公共施設に運送業者のトラックが到着し、段ボール2箱分のファイザー社製のワクチンと希釈液が区職員に受け渡された。ワクチンは、ドライアイスでマイナス75度に保冷され、職員が専用冷凍庫に移した。接種前日までこの施設で保管され、当日に解凍して使用するという。

 今回、ワクチンの到着時間は事前に区側に伝えられず、業者から区職員に連絡があったのは到着の約30分前。連絡を受け、急いで受取場所に駆け付けた担当者は「こんなに早い時間に来るとは思っていなかった」と慌てた様子をみせた。

 同区によると、今回到着したワクチンは、まず区内の特別養護老人ホーム7施設の入所者と職員に優先して接種し、月内の接種完了を目指す。世田谷保健所の寺西直樹住民接種調整担当課長は「(アレルギー反応の)アナフィラキシーや発熱など副反応が出やすいワクチンと聞いているので、区民の皆さんには副反応について伝えた上で接種を進めていきたい」と話している。

 入所者以外の高齢者への接種が本格化するのは、5月中旬以降の見通し。75歳以上は4月下旬、65〜74歳は5月上旬から接種券と予診票を配布する予定で、対象者は専用電話「世田谷区新型コロナワクチンコール」(0570・200・471)やインターネットで予約する。

 一方、八王子市にも8日、約1000人分が届いた。同市の12日からの接種対象は大半が先着順で予約できた高齢者で、接種会場となる市役所にはブースを設営した。

 8日午前10時半過ぎ、同市旭町の市保健所に成田空港からファイザー製ワクチンを搭載してきたトラックが到着。段ボール2箱が運び込まれ、市職員が超低温冷凍庫に小箱のまま収納した。世田谷区と同様、マイナス75度で管理する。

 12日からの接種会場となる同市元本郷町の市役所1階には、7日夕にブースが設置された。仕切り板や机が運び込まれ、接種に来た市民が順番を待つ控え場所と、問診や接種を受けるスペース、接種後の待機場所が設けられた。市役所を含めた2カ所が接種会場となる。

 ワクチン接種を担当する市の武井博英課長は「初回のワクチン配分量が少なく、予約の段階で混乱も生じてしまったが、この第1弾を確実に実施することで安心につなげたい」と話している。

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