前館長が三葉虫などの化石2230点寄贈 カブトガニ博物館 岡山

前館長が三葉虫などの化石2230点寄贈 カブトガニ博物館 岡山

惣路さんが寄贈した化石の一部(上はアンモナイト)=岡山県笠岡市横島の市立カブトガニ博物館で2021年4月8日午前11時、堤浩一郎撮影

 数億年前の生物たちの息吹を感じてほしい――。岡山県笠岡市立カブトガニ博物館(同市横島)を前身の市カブトガニ保護センター時代から40年間勤め、3月に退職した前館長の惣路紀通さん(64)が、自身が収集した三葉虫や恐竜の骨などの化石2230点を同館に寄贈し、8日に受納式が開かれた。寄贈品は同館が順次、展示していく。

 惣路さんが高校生のころから購入したり発掘したりしてきた思い出のコレクション。「自分の博物館を持つのが夢だったが、現実的には難しい。個人で持っていても無意味なので、子どもたちに見てもらい、化石を通じてカブトガニの貴重性も知ってほしい」と寄贈の理由を語る。

 人生を決めたのは兵庫県赤穂市に住んでいた小学4年の時、母親が鮮魚店からもらってきたカブトガニだった。笠岡市に転居してカブトガニはより身近なものとなり、何億年もほぼ同じ姿の「生きた化石」の魅力に取りつかれていった。

 だが同市では干拓などの影響でカブトガニは激減し、一時は絶滅の危機に。惣路さんは1982年から同センターに勤め、海の水質向上や人工的に育てた幼生の放流などに尽力した。現在では自然の産卵が確認されているという。

 「カブトガニは、自分の人生」という惣路さん。一方で小学5年の時、友人に貝の化石をもらったことを機に、その収集も趣味の域を超えたものとなった。今回寄贈した化石は三葉虫、アンモナイト、約1億年前のカブトガニの一種、約1億4000万年前の草食恐竜カマラサウルスの肋骨(ろっこつ)(約4メートル)など多岐にわたる。

 同館では第1弾として29日から5月9日、「惣路紀通 化石コレクション〜序章〜」展を開催し、約20点を展示する。【堤浩一郎】

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