「頭一つ抜けた」谷川九段らが豊島新名人を祝福

「頭一つ抜けた」谷川九段らが豊島新名人を祝福

佐藤天彦名人を破り、感想戦で対局を振り返る豊島将之新名人=福岡県飯塚市の麻生大浦荘で2019年5月17日午後9時41分、田鍋公也撮影

 日本将棋連盟関西本部に所属する豊島将之新名人(29)の誕生に、関西の棋士たちからは祝福と自らを鼓舞する声が聞かれた。大阪府高槻市の自宅で、小学生の頃から豊島名人を指導した師匠の桐山清澄九段(71)は「最初からプロ棋士にはなれると思っていたが、名人にまでなれてよかった」と喜んだ。自身も1981年の第39期名人戦で挑戦者になったが、中原誠名人(71)=当時=に1勝4敗で敗退。「名人を取るのは簡単ではない。豊島はタイトルを取れない時期が長かったが、焦らずコツコツと努力してきた成果だ」と弟子の快挙をたたえた。

 十七世名人の資格を持つ谷川浩司九段(57)は「私が21年前に名人を失冠し、関西のA級棋士が1人や2人の時期が続いた。しかし最近は若手が力を付け、関西名人の誕生に驚きはない。豊島さんは名人を含む3冠になったことで、今の将棋界で頭一つ抜けた」と話した。

 昨年初タイトルを獲得し、奨励会時代から豊島名人に教わったという斎藤慎太郎王座(26)は「名人は順位戦でA級にならなければ挑戦できない特別なタイトル。私はB級1組。まずはA級昇級をという思いが強くなった」と話した。

 奨励会で切磋琢磨(せっさたくま)し、2014年には竜王を獲得したA級棋士の糸谷哲郎八段(30)は「すごく励みになるというか、闘志を呼び覚ましてくれる。3冠は取りすぎなので、もう一度群雄割拠の状態にしなければ」と自らを奮い立たせていた。【新土居仁昌】

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