JR日田彦山線「復旧はBRTで」 福岡県が鉄道断念、東峰村に方針伝える

JR日田彦山線「復旧はBRTで」 福岡県が鉄道断念、東峰村に方針伝える

JR日田彦山線の復旧を断念

JR日田彦山線「復旧はBRTで」 福岡県が鉄道断念、東峰村に方針伝える

小川洋・福岡県知事=田鍋公也撮影

 2017年7月の九州北部豪雨で被災し一部不通が続くJR日田彦山線(北九州市―大分県日田市)の復旧方針を巡り、福岡県の小川洋知事が鉄道復旧を求める同県東峰村の渋谷博昭村長に対し、鉄道での復旧を断念する考えを伝えたことが判明した。小川知事はそのうえで、JR九州が示す案より専用道を延伸したバス高速輸送システム(BRT)の新案を提案。これまで態度を明らかにしていなかった福岡県がBRT容認にかじを切ったことで、復旧方針の決着に向けて大きく動き出す可能性が出てきた。

 BRTは線路の一部を専用道化してバスを走らせるシステムで、鉄道に比べて低コストで導入できるメリットがある。日田彦山線の復旧方針を巡っては、JR九州が自治体の財政支援が得られない鉄道復旧には応じず、BRTなどによる復旧案を提案。福岡県添田町、大分県日田市、大分県は容認する考えを示し、鉄道復旧を求める東峰村と態度を明確にしていない福岡県の動向が焦点となっていた。

 JR九州が示していたBRT案は、バス専用道が彦山(添田町)―筑前岩屋(東峰村)の7・9キロで不通区間の約27%にとどまり他は一般道を走る計画。関係者によると、これに対して小川知事は、専用道区間を東峰村と日田市の境界にある宝珠山までさらに6・2キロ延伸する新案を提案したという。JR九州側が新案に同意すれば、東峰村内は全線が専用道となる。

 渋谷村長は18日に取材に応じ「鉄道復旧を求める立場は変わらない」と強調。一方で、小川知事に対しては「考えを直接住民に説明してほしい」と要望したことを明らかにした。小川知事は今後、住民に事情を説明し、運行事業者のJR九州と新案の実現性について協議するとみられる。

 日田彦山線を巡っては、沿線自治体とJR九州のトップによる2月の「復旧会議」でBRTに事実上一本化。3月末までに次回会議を開催して結論を出すとしていたが、東峰村が厳しく反対する中で福岡県議会が「結論は時期尚早」と反発し、小川知事が3月中の結論を断念していた。県議会側はさらにJR案よりもBRT専用道を延伸する案などを提示し、県側が「研究する」と回答していた。【吉住遊、桑原省爾】

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