「奪われる未来 若者、怒れ」 温暖化対策訴え「学校スト」 グレタ・トゥーンベリさん(16)

「奪われる未来 若者、怒れ」 温暖化対策訴え「学校スト」 グレタ・トゥーンベリさん(16)

「学校ストライキ」を始めたスウェーデン国会前の広場に立つグレタ・トゥーンベリさん=ストックホルムで2019年5月17日、八田浩輔撮影

 【ストックホルムで八田浩輔】気候変動の危機を訴える若者たちの抗議活動が今、世界規模で広がっている。そのきっかけを作り、国際社会の注目を集めるスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(16)が毎日新聞のインタビューに応じた。グレタさんは「若い人たちは、私たちの未来が奪われようとしていることに怒るべきだ」と語り、世界各国が地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」が掲げる目標に沿う対策をとるまで抗議活動を続ける意思を示した。

一人で始めた抗議が世界に拡大 ノーベル平和賞候補に

 グレタさんは無名の学生だったが、たった一人で始めた抗議運動が1年もたたないうちに世界中の若者らに拡大。学生たちが週に1度授業を休んでデモをする「学校ストライキ」が各地で起き、今年3月半ばに世界規模で連動した抗議運動には150万人以上が参加した。一躍、気候変動問題の世界的なシンボルとなり、今年のノーベル平和賞の候補者にもノミネートされている。

 グレタさんは、「脱化石燃料」に向かう国際潮流と逆行して石炭火力発電を推進する日本のエネルギー政策について、「何の期待もなかった。世界のどの国も同じように(気候変動対策を)ほとんど何もしていない」と指摘。「『世界をリードする』などと言いながら、ひどく優柔不断だ」と批判した。

 欧州では若者の声の高まりなどを受け、欧州連合(EU)の一部の加盟国が、気候変動に対応するEU予算の引き上げなどを提案した。グレタさんはこうした動きを歓迎しつつ、「注視すべきは温室効果ガスの削減だが、実際には減っていない」と語った。

「学校ストライキは一つの手段」

 一方、学校ストライキは一つの手段に過ぎないと強調。「地球規模の問題に対して、私たちは全員何かをする責任がある」と訴え、「最も大切なのは、気候変動について学び、それが何を意味するかを理解し、自分ができるのは何かを考えること」だと語った。

 グレタさんは昨年8月、スウェーデン政府に気候変動対策の強化を求め、学校を休んで一人で座り込みを開始。その活動が注目され、同年12月の国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)で演説した。地球環境の危機を招いた大人の責任を鋭く批判するスピーチが若い世代の共感を呼び、運動が世界的に広がった。マクロン仏大統領やローマ法王などとも面会するなど、世界の政治、宗教指導者らも無視できない存在となっている。

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