観光客が絶えた浅草「ここは思い出の場所」 通訳案内士、英語で外国の人に日本文化を…

観光客が絶えた浅草「ここは思い出の場所」 通訳案内士、英語で外国の人に日本文化を…

大半の店がシャッターを下ろす浅草の仲見世商店街を歩く通訳案内士の中山エリ子さん。奥は浅草寺=東京都台東区で2020年5月13日、長谷川直亮撮影

 「こんなに静かな浅草は見たことがない。まるで別の世界のよう」。浅草寺(東京都台東区)の門前で、大半の店が臨時休業しシャッターを下ろす「仲見世商店街」を歩きながら、全国通訳案内士の中山エリ子さん(57)がつぶやいた。「初めて米国人3人を案内した思い出の場所。うまくできなかったけど、最後にハグで『ありがとう』って」

 主婦だった中山さんは2013年に、20年東京オリンピック開催決定のニュースを見て英語の通訳案内士を目指した。受験勉強を重ね、16年に国家資格を取得。昨年はラグビー・ワールドカップ(W杯)関連ツアーをガイドするなど、旅行代理店からの依頼も順調に増えてきていた。

 「今年はいよいよ東京オリンピック」と意気込んでいたとき、新型コロナウイルスの感染が拡大。2月から仕事のキャンセルが相次ぎ、8月まで入っていたスケジュールは全て白紙に。「一時は目の前が真っ暗になった」

 国内の感染が収まっても、いつ海外から観光客が戻ってくるか分からない。しかし、「今は特別な休暇と思い、その日のために準備する期間」。オンラインの講習で日本の歴史や文化、英語を学んでいる。【長谷川直亮】

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